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バラの種類・品種の特徴と選び方|分類・色別の人気品種や花言葉も紹介

バラにはたくさんの種類があります。樹形や咲き方などの分類ごとに代表的な種類を紹介するので、品種を増やす時の参考にしましょう。品種選びの参考になるよう花言葉も紹介します。さまざまな種類のバラについて特徴を見ていきましょう。

バラの基礎知識

いろいろな種類について見ていくために、まずはバラの基礎知識を紹介します。美しい花や豊かな芳香など魅力たっぷりのバラは、どのような特徴を持つ植物なのでしょうか?

多くの種類があり贈り物としても人気

バラは、バラ科バラ属の落葉性低木や花木のことを指します。葉や茎にとげがありますが、美しい花を咲かせることから、世界中に熱心なファンがいる植物です。

原種の数が多いことと、古くから交配されてきたことにより種類が豊富という点も特徴といえます。登録されている品種だけでも『4万種以上』もあるのです。

観賞用として美しい色や形を長期間キープすることに特化した種類もあれば、香料を採取するために香りのよさを重視した種類もあります。

色や形のバリエーションが豊富なバラは、アレンジメントやブーケにもよく使われる花です。1枝プラスするだけでぱっと華やかさをプラスできます。特別なプレゼントに使われることも多いでしょう。

由来で見る主な種類

由来で分類すると、バラにはどのような種類があるのでしょうか?それぞれの特徴や代表的な品種を紹介します。

原種

4万種類以上もの品種があるバラですが、もともとは北半球の各地に自生していた150~200種類ほどの『原種』から始まりました。

例えば、接ぎ木の台木として使われるノイバラは日本の代表的な原種です。また、中国に自生していた原種である庚申バラは、さまざまな品種に四季咲き性を与えたルーツとして知られています。

バラと聞いて思い浮かべる華やかなタイプではありませんが、シンプルな美しさを持つものばかりです。自然の中で育った種類のため、病気への耐性が強いタイプもあります。

樹形は半自立性のしなやかな枝をしたタイプやつるバラがほとんどです。先に紹介した庚申バラ以外は、春にのみ花が咲く一季咲きです。

原種系交雑種

原種のバラが自然の環境の中で交雑されて生まれたのが『原種系交雑種』です。人の手を介さずにできたさまざまな種類があります。

日本国内の原種系交雑種として知られているのはハマナスに代表される『ハイブリッド・ルゴサ』です。寒さに強い種類のため、ヨーロッパの寒い地域でも重宝されています。

他に、純黄色の花色が貴重な『ハイブリッド・フェティダ』や、葉に青りんごのような香りがある『ハイブリッド・エグランテリア』、ヨーロッパに分布する『ハイブリッド・スピノシマ』などが代表的です。

オールドローズ

古くからある品種を『オールドローズ』といいます。1867年に誕生した『ラ・フランス』より前に作られた品種です。香りのよい品種が多く、つる性という特徴があります。

また、作出された時期により、前期・後期の2種類に分類可能です。前期オールドローズは、一季咲きが多くつるがしなやかで誘引しやすい特徴を持っています。

代表的な品種は、赤バラの祖『ガリカ』、白バラの祖『アルバ』、香料として使用される『ダマスク』、100枚の花びらという意味の名を持つ『ケンティフォリア』という基本4種です。

庚申バラとの交配が始まり、四季咲き品種ができて以降を後期オールドローズといいます。『ポートランド』『ブルボン』『ムスク』などが代表的です。

樹形で見る主な種類

樹形によって種類を分類することもあります。自宅のガーデニングスペースに合わせて育てるバラを決める時には、樹形を参考に選ぶとよいでしょう。

ブッシュ樹形

木立性のタイプで、しっかりした太い枝が上を向いて自立しているのが『ブッシュ樹形』です。四季咲きのバラの多くがブッシュ樹形をしています。

また、『ハイブリッド・ティー』や『フロリバンダ』といった複数の系統があり、それぞれ樹高や花の付き方が異なるのが特徴です。

例えば、ハイブリッド・ティー系統は1.5m以上もの高さに成長し、1本の茎に1輪の大輪の花を咲かせます。代表的な品種は『エスメラルダ』や『ガーデンパーティー』などです。

一方、フロリバンダ系統は横張りするタイプで、樹高は1mほどまでしか成長しません。花付きはよく、1本の茎に複数の花が房状に咲きます。『ニコール』や『ゴールド・バニー』などが代表的です。

シュラブ樹形

ブッシュ樹形より枝がしなやかで、1~2mほど長く伸びるタイプを『シュラブ樹形』といいます。オベリスク・小型のアーチ・低いフェンスなどに誘引するのに向いているタイプです。

つるバラよりコンパクトに仕立てやすいため、スペースが限られている場合にも栽培しやすい樹形です。

誘引せず自立させても仕立てられます。ただし、枝が細く長いため、花が咲くと枝が垂れ下がるのが特徴です。

また、伝統的な品種であるオールドローズのほとんどはシュラブ樹形です。モダンローズの中では『グレイス』や『メアリーローズ』など、イングリッシュローズの多くもシュラブ樹形をしています。

クライミング樹形

壁面やアーチなど高さがある広い面積にはわせるのに向いているのが、つるバラとも呼ばれる『クライミング樹形』です。

硬くて太い枝が株元から立ち上がり、3~5mほど枝を伸ばします。枝先に向けて徐々に細くなり垂れ下がる樹形です。

品種により花の大きさにはバリエーションがあります。大輪の花が咲く『ピエール・ドゥ・ロンサール』や『シティ・オブ・ヨーク』の他、中輪の『アンジェラ』や小輪の『スイートドリーム』などです。

開花期も品種により異なり、一季咲きも四季咲きもあります。

咲き方で見る主な種類

バリエーション豊富なバラの花には、さまざまな咲き方があります。花弁の形・配置・枚数などで分類されているのです。

高芯咲きや抱え咲き

花の中心部の芯と呼ばれる部分の高さによって分類されているのが『高芯咲き(こうしんざき)』や『抱え咲き』です。

高芯咲きは花の芯が周囲より高い形状で、モダンローズの特徴的な咲き方といえます。アレンジメントやブーケに使われるバラの多くは高芯咲きのため、よく目にする形のバラです。

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