日本の桜の種類・品種一覧!有名な品種の見分け方と名所も紹介
開花時期は3~4月ごろで、白や赤・緑・黄色など、色のバラエティーが豊富な点も魅力です。染井吉野とは異なり、花と葉が同時に咲くことがあります。
富士・箱根近郊に自生する『豆桜』
『豆桜(マメザクラ)』も、日本に自生している桜の原種の一つです。桜の中でも樹高が低く、花も小さい品種です。富士山や箱根の周辺で見られるため『富士桜』『箱根桜』という別名もあります。
1mほどの高さで花を咲かせるため、庭木や盆栽として育てられることもあります。開花時期は、山桜と同じ3月下旬~5月上旬ごろですが、樹木の高さが異なるため簡単に見分けられるでしょう。
サクランボがなる品種はどれ?
桜の葉が散り、6月ごろになると旬を迎える『サクランボ』もは桜の木になる実のことです。桜の中で、食用として親しまれる『西洋実桜(セイヨウミザクラ)』についても知識を深めてみましょう。
食用サクランボがなるのは『西洋実桜(セイヨウミザクラ)』
『西洋実桜』は、食用のサクランボが楽しめる品種で、日本で収穫されるほとんどのサクランボがこの品種です。花の開花は4~5月ごろで、染井吉野より少し遅れて花を咲かせます。
西アジアやヨーロッパ東部が原産とされており、日本にはほかの桜と同時期の明治時代に渡来したといわれています。
樹高は10m程度と低く、白い花を咲かせはしますが、その見栄えは観賞用の桜にはかないません。葉にはギザギザがあり、先は尖っている点も特徴です。
一般的な桜との見分け方
サクランボがなる品種と、そうでない桜を見分けるポイントは『花びらの色』『実の量』『枝のくびれ』です。
サクランボのなる西洋実桜は、白い花だけを咲かせるため、ピンク色のものは食用の実はならないと分ります。また、6~7月に実を付けるのに対し、一般的な桜は小さな実を付けることはあっても育つ前に落花してしまいます。
枝のくびれでも判断できます。西洋実桜の場合、枝にボコボコとしたくびれがありますが、鑑賞を楽しむ桜の枝にくびれはありません。
自宅で楽しめる桜の盆栽も!
桜は樹高が高いため「庭で育てるものではない」と思う人もいるかもしれません。しかし、桜の中には『盆栽』として楽しめる品種もあります。ここでは、桜の盆栽として楽しめる品種と育てるコツについて解説します。
育てやすい品種は『旭山桜』
『旭山桜(アサヒヤマザクラ)』は、盆栽として販売されている品種です。大きく育たないため、盆栽として扱いやすいでしょう。
一般的な桜は樹齢を重ねないと花を咲かせませんが、旭山桜は若木のときから花を咲かせます。
小ぶりなサイズながらも、たくさんの花が咲くため見ごたえがあります。盆栽向けの品種の中でも成長が早く、寒さの影響を受けにくいことからも、園芸初心者でも楽しみやすいでしょう。
桜の盆栽を育てるコツ
「桜盆栽を育てたい」と思ったら、まず知っておきたいのは日頃のお世話方法です。ポイントとしては『置く場所』『土』『水やりのタイミング』を意識しましょう。
まず、日当たり・風通しのよい場所に置きます。冬は霜が当たらず、風が直接当たらない温かい場所がよいでしょう。
成長が早いため、水やりは春~秋にかけて1日1~2回の水やりをします。夏は少し多めに与えましょう。冬になったら、2~3日に1回、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。
アブラムシやカイガラムシなどの害虫も発生するため、害虫対策も必要です。春~秋にかけて、殺虫剤を撒いておきましょう。
まとめ
古くから日本人に親しまれてきた『桜』には多くの種類があり、日本各地に観光名所が点在しています。
開花時期や花の色合い、樹高による違いなどの分かりやすい品種もあるため、特徴を知っていると桜の花を見たときの楽しみ方も変わるのではないでしょうか。
家庭で桜の花を楽しみたい場合は『盆栽』に挑戦してみる方法もあります。さまざまな桜を知り、日本の春をより深く感じてみてはいかがでしょうか。