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アルストロメリアの種類・品種|特徴と違いの見分け方も紹介

アルストロメリアは、南アメリカ原産のアルストロメリア科アルストロメリア属の植物。白やピンク、赤、オレンジと多種多様な色の花を咲かせ、ユリのような可憐さのある人気の花です。色の豊富さはもちろん、花の香りや葉の形、斑入り葉など模様も楽しめます。

アルストロメリアってどんな花?

アルストロメリアってどんな花?

アルストロメリアは、ピンクや白、オレンジ、黄色、紫と色とりどりの花を咲かせる華やかさが人気の花です。切り花が長持ちすることもあり、花束やフラワーアレンジメントに広く用いられており、カジュアルシーンからブライダルまでさまざまな場面で活躍しています。アルストロメリアの名前は、スウェーデンの植物学者リンネが南米旅行中に種を採取した後、友人のアルストロメールにちなんで名づけたことに由来します。アルストロメリアの生産量は、日本では冷涼地の長野県がトップを誇ります。

アルストロメリアの基本情報

アルストロメリアの基本情報は以下の通りです。 基本情報 科・属:アルストロメリア科(ユリズイセン科)・アルストロメリア属 和名:ユリスイセン(百合水仙)、ユメユリソウ(夢百合草)、インカノユリ(インカの百合) 英名:Alstroemeria、peruvian lily、Lily of the Incas 学名:Alstroemeria L. 花の色:ピンク、白、オレンジ、黄、紫 原産地:南アメリカ(チリ、ペルー、ブラジルなど) 開花時期:4月~7月頃

アルストロメリアの特徴

アルストロメリアは、南アメリカを原産とする球根植物で、初夏から秋にかけて、ユリに似た優美で存在感ある花を咲かせることから、「インカの百合」という別名もあります。花束に1輪アストロメリアを加えるだけで、可愛らしく明るい雰囲気を演出できます。鉢植えでも地植えでも育てられますが、高温多湿な環境では根腐れを起こしやすいため、涼しく乾燥した場所で管理する必要があります。アルストロメリアの花には、外側と内側に3枚ずつ花弁があり、縞模様やまだら模様、斑点模様がついています。1本の茎に3つの花が咲き、10日以上花がもつため、切り花として人気があります。

アルストロメリアの原種ってなに?

アルストロメリアの原種ってなに?

アルストロメリアの原種は、原産地の南アメリカを中心に、約50種類ほど自生しています。現在は原種の品種改良が行われ、100種以上の種類・品種があるといわれています。野生種は湿地帯から砂漠地帯、熱帯雨林の低地や寒冷のアンデス山脈の高地まで分布しており、品種によって生育地や性質は異なります。原種は人工でない自然な美しさがあり、野趣に富んだ味わいがあります。原種に近いほど、花弁に浮かぶ斑点や縞模様が濃く、野性的な魅力がある反面、ほかの花と合わせにくいといった一面もあります。

アルストロメリアの種類・品種別の違いと見分け方

アルストロメリアの種類・品種別の違いと見分け方

アルストロメリアの種類・品種は約100種類以上あるとされており、毎年新たな品種が次々に生まれています。アルストロメリアが日本に渡来したのは1926年(大正15年)ですが、本格的に普及し始めたのは1980年代以降になります。アストロメリアの種類・品種を見分けるには、生育地や株の高さ、葉の有無、一季咲きや四季咲きなど開花時期、斑点模様の特徴、耐性の違いなどから見分けられます。アルストロメリアの主な種類・品種には、リグツ、バタフライ、ペレグリナ、カリオ、オーランチカのほかに、オレンジ色の小輪の花が咲く「ハエマンサ」や、耐寒性が高く育てやすい「ドクターサルタース」、花がなく葉だけの「バリエガータ」などもあります。

リグツ系

チリを原産とするアルストロメリアの野生種「リグツ」を品種改良してできた種類を、「リグツ系」と呼んでいます。耐寒性が高く、草丈が高い特徴があり、開花時期は4~5月と短い一季咲きの品種です。

バタフライ系

「バタフライ系」は、小型で草丈が低く、やや耐寒性が低い特徴を持つアルストロメリアの一種。開花時期は春から秋までの四季咲き性で、比較的長期間花を咲かせます。鉢植えに向いている葉を持つ常緑性の種類です。

ペレグリナ系

チリ北部が原産で、20~40cmほどの草丈に成長する「ペレグリナ系」といわれるアルストロメリアの種類もあります。寒さにやや弱い性質を持ち、豪華な大輪の花を春から初夏にかけて咲かせます。鉢植えに適しており、夏に葉が枯れて休眠します。

カリオ系

アルストロメリアの原種に近い品種に多い斑点が少ないため、ほかの花との親和性が高いのが「カリオ系」です。ブラジルを原産とするカリオフィラエアを品種改良した種類で、暑さに強い特徴があります。小輪形の原種に近い野性的な種類から、甘く爽やかな香りが楽しめる種類まであります。

オーランチカ系

「オーランチカ系」は、原種のオーランチカを品種改良したアルストロメリアの一種。耐寒性が高く、地植えに向いていますが、耐暑性が低いため、初夏に咲いて夏には花が終わり、葉の成長が止まる休眠期間に入ります。オーランチカ系は、切り花や花壇にも適しています。

ハイブリット系

異なる系統の品種をかけ合わせた交雑種のアルストロメリアを「ハイブリット系」といいます。ハイブリット系に分類される種類は毎年新しい品種が発表されており、開花時期は一般的に春ですが、形や性質はそれぞれ異なります。主にオランダで品種改良されたアルストロメリアが多く流通しており、ハイブリット系が主流となっています。

アルストロメリアの種類・品種別の特徴

アルストロメリアの種類・品種別の特徴

アルストロメリアは古くから人気の植物ですが、品種改良されて、さまざまな特徴を持つ品種が多数出回っています。開花時期は種類によって異なり、だいたい4~7月頃に花を咲かせますが、1年を通して手に入れやすい種類になります。30~50cmほどの草丈のものから、100cm以上の背丈の高い種類まで多様にあります。たくさんあるアルストロメリアの中でも、人気の種類・品種の特徴を紹介します。

インディアンサマー

秋にオレンジ色と黄色のコントラストが鮮やかな花を咲かせる「インディアンサマー」。白粉が撒かれたようなシックな灰紫色の葉を持ち、春と秋に2度開花時期があります。アルストロメリアの品種の中でも、耐暑性に優れており、暖地でも栽培やすい強健種です。流通し始めたばかりの新しい品種ですが、オシャレな見た目に人気が高まっています。花つきがよく、切り花としても広く利用されています。

ロックンロール

「ロックンロール」は、オレンジスカーレット色の花と斑入りの葉のコントラストが個性的な園芸品種です。オーストラリアで10年をかけて作出されたアルストロメリアの品種で、非常に目を引く大輪の花を咲かせます。斑入りの葉は黄色みを帯びた色からクリーム色へと変化し、その後成長して白くなっていきます。葉の緑はほとんど縁のみに残るだけで、斑の面積が広いのが特徴です。

プルケラ

アルストロメリアの原種のひとつで、ユリのような筒状の花をつけるのが「プルケラ」です。赤と緑が混じったエキゾチックな色や、ピンクと黄色の対比が鮮やかな花が咲き華やかです。アルストロメリアの別名であるユリズイセンは、もともと「プルケラ」のことを指していました。花弁6枚の長さと形が同じで、一般的なアルストロメリアとは違った印象を受けます。茎につく葉は180度ねじれて反り返って、裏側が上を向いています。

ポエム(スポットレス)

別名スポットレスとも呼ばれる「ポエム」は、濃いピンク、または薄いピンク色の花を咲かせる花弁の条斑(スポット)を持たない品種です。スポットは花粉を運ぶ昆虫を呼び寄せるためにあるとされていていますが、品種改良により、独特なエキゾチックな見た目のアルストロメリアとは趣の異なる魅力があります。つぼみから開花まで早く、スッキリとした印象を持つ切り花が人気の花です。

アルストロメリアの新品種

アルストロメリアは、毎年のように新しい品種が登場しており、花の色や特徴もさまざまです。独特の斑点と黄色の花弁が爽やかな「エクスプロージョン」、柔らかい色合いのピンクが美しい「ピンクブロッサム」、小輪段咲きのユニークな形をした「グリーンモジャ」アプリコット色の可憐な花を咲かせる「ピンプル」などがあります。

アルストロメリアの花言葉・由来

アルストロメリアの花言葉・由来

アルストロメリア全般の花言葉は、「持続」「エキゾチック」です。「持続」は、切り花としても人気のアルストロメリアの花もちの良さから来ており、5日から2週間と長い間花が楽しめことに由来します。「エキゾチック」は、赤やオレンジなどカラフルな花色と、独特の縞模様や斑点が入った花弁が、異国風な雰囲気を持つことから付けられました。ほかにも「未来への憧れ」「幸福な日々」「援助」といった花言葉もついています。

アルストロメリアには色別の花言葉もあります。 赤:「幸い」 ピンク:「気配り」 白:「凛々しさ」 オレンジ:「友情」 青:「知性」「冷静」 黄色:「持続」

まとめ

アルストロメリアは、花束に1輪添えるだけで、アレンジに色どりと華やかさを与えてくれます。花もちがよく、カラーバリエーションが豊富なアルストロメリアは、フラワーギフトにふさわしく、大切な人への贈り物にぴったりです。アルストロメリアをプレゼントに贈る際は、色別の花言葉を踏まえて、贈る相手の雰囲気や状況に合った花色を選ぶとよいでしょう。生花・切り花としてはもちろん、フラワーアレンジメントや鉢植え、庭植えでカラフルな花を楽しんでみませんか。

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