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椿の種類とおすすめ5選。上手な育て方のポイントや注意点も

開花時期は11~4月ごろで、白~淡いピンク色のマーブル模様と、丸い形がなんとも愛らしい品種です。同じ玉霞でも、色合いや模様の入り具合が木々によって変わるのも注目したいポイントです。

上手に育てるポイント

上手に育てるポイント

椿は花があまり咲かない冬に美しく開花します。1年を通じて気候変動が激しい日本の風土に適しているので、寒さや風、土質や日当たりなどを気にせずに育てられる花木といえます。

適応能力が高いので初心者でも気軽に育てられそうですが、椿をより長く美しい状態を楽しむための育て方のポイントを紹介します。

栽培環境を整える

椿は日陰でも日なたでも育ち、また土壌も選びません。しかし、花の付きをよくするには、冷たい風が当たらない、明るすぎず暗すぎない半日陰の環境が最も適しています。

庭に苗を植え付ける際や、鉢植えを置く際は、西日を避けられる建物の東か南の方角で、乾燥しすぎないような環境を選びます。

花芽のできる6~7月ごろは、日当たりをよくしましょう。開花は冬ですが、乾いた寒風に当たるとつぼみが落下したり枯れたりする原因になるので、当たらないように管理することが重要です。

水やりや肥料の与え方

椿は水はけの良い環境を好みます。そのため、あまり多く水をあげすぎると、根腐れをする可能性があります。植え付けてから2年未満の株には、土の表面が乾いてから水を与えます。とくに開花期の株は、花びらを開かせるのに水分が必須なので、土のチェックを怠らないようにし、たっぷりと水をあげましょう。

庭に植えてから2年以上経過した株には、水やりの必要はありません。しかし、雨が少なく土の表面が乾きやすい真夏の時期には水を与えます。気温の上がる日中に水やりをすると、土の中の水温も上がり根が傷む原因になるので、比較的涼しい朝か夕方に水やりをするようにします。

肥料は、鉢植えの場合は年2回(春と秋)に、油かすや化成肥料を与えます。同じ場所に置いてしまうと、肥料焼け(肥料をあげすぎてしなびてしまう)や生育不良の原因となるので、肥料を置く場所は変えるようにします。

庭に植えた場合は年明けから春頃にかけて、ゆっくりと効く緩行性の肥料を与えます。成分の強いものや即効性のものは避けましょう。また、株の近くに肥料を置くと根に当たって肥料焼けを起こしてしまうので、株から20cm程度の間隔を空けて与えるようにしてください。

植え付けや剪定

庭に植える場合も、鉢植えの場合も、植え付けに最適なのは3~4月、または9~10月です。庭に植えるときは、苗よりも1.5倍の大きさの穴を掘り、深く植えないよう根鉢と地面の表面が同じになるように植えます。鉢植えの場合は、大きすぎる鉢だと根を伸ばすことに栄養が取られるので、苗よりも一回り大きいサイズを準備し、植えましょう。

どちらも植え穴、または鉢底に、元肥として緩行性の化成肥料や有機質肥料を入れてきます。根の間に土が入り込むように、土の表面を棒などで突き、その後たっぷりと水を与えます。

花の付きをよくするためにも、剪定を行いましょう。花が咲き終え、花芽を付け始める前の3~5月ごろが最適です。基本的には『透かし剪定』という、木にとって余分な枝を付け根から切り落とす作業を行い、風通しをよくします。

長く伸びすぎている枝、外側ではなく幹に向かって伸びている枝、枝先が分かれている枝や古い枝など、見た目を悪くしていたり、風通しを悪くしていたりする枝は処理しましょう。また、害虫が付いている葉がある場合は、その枝も付け根から切り落とします。

育て方の注意点

育て方の注意点

育てやすい椿でも、より上手に生育するには注意すべき点やウィークポイントを抑えておくことによって、安心して育てることができます。

どのようなことに気をつければ良いか、見ていきましょう。

良い苗を選ぶ

苗木は品種名や開花時期、品種の説明が書かれているラベルが付いているものを選ぶようにすると安心です。葉が黄色いと肥料不足の可能性もあるので、葉の色は深い緑をしているか確認しましょう。また、花の数が多い株は弱っていて上手く育たない可能性が高いです。

できるだけ長く、また育てやすさを考えると、接ぎ木苗を選ぶのがおすすめです。剪定した枝などから根を出す挿し木苗と比べて、強い台木に枝を繋げて作られた苗は、生長が早く花の付きもよくなります。

苗の大きさは、大まかに分けて大・中・小で販売されています。椿をゆっくりと大きく育てたい場合は小さいもの、購入してからすぐに花を咲かせたい場合は大きいものを選ぶようにすると良いでしょう。

病害虫に気を付けよう

椿は病気に強い花木ですが、育てていくうえで病害虫の被害も起こります。

中でもチャドクガという蛾の幼虫による被害が多く見られます。チャドクガの幼虫は、花の咲き終わりと夏場に発生し、葉を食い荒らしていきます。この幼虫に少しでも触れるとかぶれてしまうので、素手で対処しないよう気を付けましょう。

虫が発生しないよう殺虫剤や殺菌剤を散布し、もし発生してしまった場合は付着している葉や枝ごと取り除き様子を見ます。

まとめ

古来美しい姿で人々を魅了する椿は、育てやすく丈夫な花木です。鉢植えで生育して室内を華やかにしても良いですし、防犯ついでに庭を彩る生け垣として生育するのもおすすめです。

冬は緑や花が少なく景色が寂しくなりがちですが、椿を上手に育てられれば、寒い時期も待ち遠しくなることでしょう。

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