カトレアにはどんな種類がある?花の色や人気の品種を紹介

2020 10/08
カトレアにはどんな種類がある?花の色や人気の品種を紹介

『カトレア』は蘭の一種です。多くの品種があり、それぞれ違う楽しみ方ができます。カトレアの基本情報だけでなく、主な花弁の色や人気の品種を知っておくと、種類選びに役立つでしょう。気になる育て方の基本も紹介します。

目次

カトレアとはどんな花?

カトレアとはどんな花?

カトレアは蘭の仲間です。中南米などの亜熱帯地域で育つ花で、優美な姿から『蘭の女王』とも呼ばれています。土から生えるのではなく、木や岩に根を張って育つ点も特徴の一つです。品種によって異なりますが、一般的には上部に数枚の花弁が広がり、下部に『リップ』と呼ばれる丸みを帯びた唇型の花弁があります。

洋蘭の中の一つ

蘭は、その原産地によって呼び方が変わる花です。世界的な分類基準ではありませんが、日本または中国を原産地とする蘭を日本では『東洋蘭』と呼び、それ以外のエリアをルーツとする蘭を『洋蘭』と呼んで区別しています。

カトレアは主に中南米などで自生しているので、分類としては洋蘭です。日本にはヨーロッパから伝来した経緯があり、品種改良によって多くの種類が生まれています。よく知られるコチョウラン・デンファレなども洋蘭の一種です。反対に、東洋蘭にはシュンランやカンランが挙げられます。

木や岩に根を張る着生蘭

カトレアは土壌に根を張るのではなく、他の植物や岩の隙間などに根を張り巡らせる『着生蘭』です。木に根を張った様子は寄生しているようにも見えますが、栄養や水分は空気中や木の表面に付いた水などから摂取しており、他の植物に頼っているわけではありません。

観賞用として育てる場合、水ゴケやチップを利用すると植木鉢でも育ちます。根が鉢植えからはみ出しても問題はありませんが、気になる場合は大きな鉢に植え替えましょう。

カトレア本来の育て方としては、水分を含ませたコルクに根を巻き付ける『コルク付け』や、流木などを使う方法もあります。

カトレアには多くの種類が存在する

カトレアには多くの種類が存在する

カトレアは、品種によってサイズや開花時期などが大きく変化する植物です。それぞれの特徴を知ることで、好みの品種が見つかります。

大輪からミニまで、大きさはさまざま

カトレアは品種が多く、サイズや花の大きさも品種ごとに異なります。分類方法は販売する店舗によって異なり、厳密なルールはありません。

花や全長の大きさによって大輪系・中大輪系・ミディ・ミニの4種類に分かれることや、全長によってスタンダード・ミディ・ミニと分類されるケースなどさまざまです。

品種により10~20cm程度のミニサイズから、80~90cm程度まで育つ大型のものまであります。全長と花のサイズは必ずしも比例しません。ミニサイズでも品種により花の大きさは異なります。

サイズ以外にも花の形や育てやすさなど、選ぶポイントは豊富です。カトレアを育てるときに何を重視するのか、考えた上で種類を決めましょう。

開花時期も品種ごとに異なる

品種により、開花の時期は異なります。そのため、複数の種類のカトレアを育てると、一年を通して花を楽しむこともできるでしょう。

カトレアには春咲き・夏咲き・秋咲き・冬咲きがあり、中には季節をまたいで2回咲きする品種や、不定期に咲くタイプもあります。

春咲きのカトレアが花を付けるのは3~4月です。主な品種にはピンク色の愛らしい花を咲かせる『アイリーンフィニー』などがあります。盛夏に花を付ける品種は少ないですが、鮮やかなピンク色の『メモリア ミドリ ナカノ』などは夏咲きのカトレアです。

秋咲きの品種には優しげな薄桃色の『パストラルロージー』、冬咲きには薄黄色の『カナリエンシス ゴールデングロウ』などがあります。

主な花の色と花言葉

主な花の色と花言葉

カトレアには、さまざまなカラーがあります。ピンクや白色の可憐な色合いをした品種も多いですが、赤や紫など鮮やかな色も楽しめます。カトレア全体の花言葉は『成熟した大人の魅力』ですが、色によって花言葉が変わるのも特徴です。それぞれの花言葉や、主な種類を紹介しましょう。

赤色のカトレア

妖艶な赤い色のカトレアは、その姿にふさわしい『成熟した大人の魅力』という花言葉を持っています。カトレア全体を表す花言葉であることからも分かるように、鮮やかなピンクや赤はカトレアを代表するカラーです。

濃い赤のカトレアだけでなく、ピンク系のカトレアも同じ花言葉を持っています。赤のカトレアはオレンジ系から赤紫まで、品種によって少しずつ色合いが異なるのが特徴です。

濃い赤のカトレアを探しているなら、中輪タイプの『コーゾーズ スカーレット ブルーメンインセル』や、深い紅色の『オーウェンホルムズ メンデンホール』などがぴったりです。

黄色のカトレア

明るく爽やかな印象を与える黄色のカトレアは、『魅力』『魅了』『気品』などの花言葉を持ちます。魅力的で気品のある美しい女性を連想させるカラーです。

黄色のカトレアも、品種によってイメージが変わるのが特徴といえるでしょう。例えば、オレンジ系の『スパニッシュアイズ ティエンム』は、太陽のように鮮やかな大輪の花を咲かせます。人を引き付ける『魅力』の花言葉がよく似合う品種です。

同じ大輪系の『ゴルフグリーン ヘアーピッグ』は、やや緑がかった薄黄色の花弁を持ちます。葉や茎も細く、繊細な印象から『気品』の花言葉を思わせる姿です。

白色のカトレア

カトレアには、優美な印象の白い花弁を持つ品種もあります。花言葉は『魔力』『魅惑』です。はっと思わず見入ってしまうような美しさを表しています。

しかし、完全な白のカトレアは多くありません。ほとんどの品種では、白い花弁と色づいたリップが組み合わさっています。リップだけが鮮やかなカラーを持つ『ビレッジチーフパフューム スノーウィクリスタル』は、香りよく妖艶な美しさが特徴です。

白に近いカトレアの品種としては、花の中心部がやや黄色がかった『パストラル イノセンス』や、リップがうっすらピンク色の『ミゾグチ プリンセスキコ』などがあります。

紫色のカトレア

紫色のカトレアの花言葉は『優美』です。女性の姿だけでなく、心も表しています。品種によってイメージが異なり、優しげな印象の青みがかった薄紫や、魅惑的な濃い赤紫色まで多種多様です。

例えば、『プア ポウル ブルーヘヴン』は青系の薄紫の花弁を持ち、リップはやや濃い紫色をしています。対して、『エレガントダンサー ルージュ』は、鮮やかな赤紫の花弁に、中心部の黄色が映える品種です。

紫色のカトレアは少ないですが、個性的で印象の強い品種がそろっています。育てやすい種類も多く、珍しい色のカトレアを求める人に向いているでしょう。

カトレアの人気品種

カトレアの人気品種

人気の品種には育てやすく、花を咲かせやすいものがそろっています。できるだけ手軽に育てたい場合や、多年草として長期間維持したい場合に適しているでしょう。育てやすいだけでなく、花の美しさや大きさも人気の理由です。家庭でもよく見掛ける、三つの品種を見ていきましょう。

カトレア コクシネア

『カトレア コクネシア』はブラジル原産の品種で、元々はブラジル高地に自生していた野生種です。長い歴史を持ち、品種改良にも利用されています。以前は『ソフロニティス・コクネシア』の名前で知られていましたが、現在はカトレア属として分類されています。

多くは鮮やかな朱色の花弁を持ち、10cm程度のミニサイズで育てやすい品種です。高地で育つ花であることから、暑さに弱く、開花時期は冬~春となっています。極端な寒さも苦手で、夏や冬は室内での温度管理が必要となるでしょう。多年草であり、夏を越すと再度冬~春に花を咲かせます。

同じコクネシアでも、品種によって雰囲気が変わるのも特徴です。黄色の花弁を持つものや、花弁の形が丸みを帯びているものなど少しずつ見た目が変わります。

イエンコロナ グリーンベイル

冬咲きのミニカトレアは全長が10~20cm程度と小さく、狭いスペースでも育てられる品種です。花が少ない秋~冬の時期に美しい姿を堪能できます。リンコソフロカトレアの『イエンコロナ 』は、『グリーンベイル』や『リトルスピリット』などの品種が有名です。

花弁が緑・紫・白に分かれており、一つの株で3色を楽しめます。10℃以下の涼しい室内で育ち、温室なども必要ありません。サイズが大きくなると、複数の花が咲きます。ミニサイズでも、多くの花を楽しみたいときに最適です。

カトレアミニパープル セルレア ブルースカイ

ミニカトレアの品種としてよく知られる『ミニパープル』は、名前のとおり紫色の花弁を持つカトレアです。カトレアの原種でもあるワルケリアナとプミラを交配させ、生み出された品種です。

交配を重ねることで、『ブルースカイ』や『ブルーハワイ』のように、薄い青紫系の花弁と濃いめの紫のリップを持つ品種も生まれています。それぞれ少しずつ花弁の形や色合いが異なり、ブルースカイは柔らかく丸みのある花弁が特徴です。

ミニパープルのカトレアを複数組み合わせれば、同じ品種でさまざまなカラーを楽しめるでしょう。他のミニカトレアと同様に温度管理がしやすく、育て方によっては春と秋の年2回花を咲かせることもできます。

基本の育て方とコツ

基本の育て方とコツ

カトレアを育てる前に、注意点や育て方のコツを知っておきましょう。生育環境や水やりの方法、病気などの対処法を知っておくと慌てずに済みます。品種によって変わることもあり、植え付けや開花の時期に合わせて育て方を変えるのも大切です。

日の当たる場所に置く

カトレアは、他の植物と同じように生育に日光の力が必要です。暑過ぎる場所や湿度が高い場所は好みませんが、適度な日当たりが確保できる場所で育てましょう。

室内であれば窓に近く、風通しがよい場所が最適です。気温が下がり過ぎない春の終わり頃~秋までは外に出して、ある程度日光を遮るのもよいでしょう。夏は日差しが強くなるため、6~7割の日光をカットします。

真夏の暑い時期や冬などは、室内で育てるのもおすすめです。強過ぎる日差しや低温は、カトレアの生育を妨げます。

水やりと肥料を与えるタイミング

カトレアには、『水を必要とする時期』と『水を必要としない時期』があります。原産地では春~秋に雨が多く、冬は乾燥しがちです。

生育環境に合わせて、水やりの量を変えると育ちやすくなります。湿気に弱い植物でもあるため、多めに水やりをする季節でもいったん乾いてから水を追加するのが基本です。

肥料は開花に合わせて育つ時期に使用します。春~秋が一般的です。固形肥料、液体肥料どちらも使えますが、液体肥料の場合は肥料がなくなるタイミングで追加しましょう。

病気や害虫から守る方法

根腐れや水不足によるトラブルの他に、最近やウイルスなどが原因でカトレアが病気になることがあります。病原菌の寄生が原因となる『ウイルス病』などは葉や花に斑点ができ、枯れてしまう病気です。

刃物類を使う場合、十分な熱や煮沸による消毒が予防に役立ちます。害虫が原因で病原菌が寄生することもあり、害虫対策も効果的です。

カトレアにつきやすい『カイガラムシ』などの害虫は、成虫になると薬剤が効きにくくなります。幼虫のうちに対策が必要です。成虫はブラシなどを使って駆除しましょう。一見して姿が見えなくても、葉の裏などに付いていることがあります。

まとめ

カトレアは種類の多い花です。10cm程度のミニサイズから90cm程度の大型まで、品種によって変わります。開花時期も品種によって異なるため、1年中カトレアを楽しみたいときは、異なる季節に開花する品種をいくつか用意しましょう。

人気の高い品種としては、鮮やかな色合いが特徴のコクネシアや育てやすくカラーが豊富なミニパープルなどがあります。どのカトレアも適度な日光と成長期の水やりが欠かせません。病気や害虫予防なども合わせて行い、花の開花を楽しみましょう。

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