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アヤメとはどんな花?花の特徴・育て方・花言葉も紹介

日当たり・置き場所

全国にあるアヤメ園ではアヤメが広々とした平地にたくさんの日光を浴びて群生しています。アヤメは日当たりが好きな花です。日陰では育ちが悪くなります。庭に植えるときは、15cm前後ほど盛り土した場所に植えると、水はけや通気性がよくなり、生育も良くなります。盆栽も日当たりの良い場所を選んで置きましょう。

用土と土づくり

あやめを栽培する際は、水はけと通気性が良い土が大切!鉢植えの場合は、市販の草花用培養土か、赤玉土小粒7、腐葉土3を混ぜた土を使用します。盆栽にするなら、小粒の鹿沼土と赤玉土と軽石を同じ分量で配合した土に植えてもよいでしょう。庭植えの場合は、「天地返し」を行って上層の土と下層の土をよく耕し通気性を持たせます。腐葉土や山砂を混ぜると水はけや通気性の良い土ができます。

種の準備

アヤメの種は市販していないので、花が終わる6月頃に採取し、乾燥させたものを用います。アヤメは花が咲くまで3年以上かかるので、アヤメを植えている人から種をもらうか、最初は苗を買って植えるといいでしょう。栽培は冬期間以外であればいつでも始められます。

アヤメの育て方・栽培方法

アヤメの育て方・栽培方法

アヤメの苗木は、葉にしっかりとした厚みがあり、葉の緑色が濃いものを選びます。葉は長すぎず、虫に食べられていたり虫がついていたりしないことを確かめ、全体的にきれいな葉のものを選びましょう。

アヤメの種まき、苗木の植え付け時期と方法

アヤメの種まきは寒い時期の12~2月を除けばいつでもOKで、苗の植え付けは2~3月です。

種まきは、赤玉土の上に種をまき、軽く土をかぶせます。土が乾かないよう、水やりをします。約1カ月で芽が出たら、あとは土の表面が乾いたら水やりをします。苗が10cmほどになったら、鉢や地面に植え替えます。

苗植えは、苗の間を20cm以上空けて植えましょう。地植えは日当たりで水はけのよい場所を選びます。

アヤメの土作り・水やり・肥料の与え方

種や苗を植えるまえに土づくりをしておきます。

アヤメの水やりは鉢ならば1日に1回程度か土の表面が乾いているようであれば、たっぷりとあげてください。庭上ではよっぽどのことがない限り水やりは必要ないでしょう。

肥料は鉢のばあいには、緩効性の化学肥料を、花が咲く前の3月と9月に控えめにあげます。庭植のときは肥料はほとんど必要ありません。肥料を与えすぎると根元が腐ったり傷んだりします。

アヤメの植え替え・鉢替えの時期と方法

アヤメの植え替えは、花後の大体6~7月中旬におこないます

鉢植えの栽培では、根詰まりを起こしやすくなるので、毎年株分けを兼ねて一回り大きな鉢に植え替えをしましょう。庭植えの場合は、2、3年に1回は掘り上げて植え替えをすると元気に育ちます。

アヤメの手入れ・剪定・切り戻しの時期と方法

アヤメの剪定の時期は花の終わった4~6月、花がらをいつまでもつけておくと株を傷めてしまいます。しぼんだ花がらと花茎は切り落とします。葉は光合成により残された株の生育に必要なのでそのまま残します。

アヤメの増やし方

アヤメは地下で根茎の株を増やしていているので、株分けで増やします。アヤメを増やしたいなら、6~7月の植え替えのさいに株分けも兼ねて行います。根を傷めないよう土から掘り起こした株を、ハサミか手で1株が2~3株になるよう分けます。植え替える際は、水分の蒸発を防ぎ根を保護するため、葉を半分くらい切るといいでしょう。

アヤメのプランター栽培の方法

アヤメを鉢で栽培する場合は1株、プランターの場合は20cmくらい離して3株ぐらいを目安に植えます。

アヤメは繁殖力が高いため、深めの鉢やプランターに植えましょう。根の頭が地上部に出るくらいに植え、覆土をします。一般的には庭植えでの栽培がおすすめです。

アヤメを育てるときの注意点

アヤメを育てるときの注意点

アヤメを育てるのはあまり手がかかりません。アヤメは日当たりと水はけのよい土、株分けで増やし元気に育ちます。病気にもなりにくい草花ですが、害虫にはズイムシがいるので発見したら退治してください。またアヤメには毒があるので、ペットがいるようでしたら注意しましょう。

病気・害虫

アヤメにつく害虫はニカメイガの幼虫ズイムシです。

ズイムシはアヤメの花が咲く5月から7月に発生し、茎の中に入った幼虫のズイムシが茎を食べ、枯らします。成虫はニカメイガで体長約1cmで灰色の小さなガです。枯れた茎は切って処分します。幼虫はイネ科植物の枯れた茎で越冬します。アヤメの周囲のイネ科の雑草をとり除いておくのも、害虫予防になります。

アヤメの毒

アヤメは全草に毒を持っています。

アヤメの毒のある部位は、全草・根茎・樹液にあります。成分はイリジェニン(Irigenin)・イリジン(Ylidyne)・テクトリジン(Tectoridin)。皮膚に触れたり体に入ったりすると、皮膚炎、嘔吐、下痢、胃腸炎などの症状が起こることがあります。特にペットを飼っているお宅ではペットが食べないように気をつけましょう。

まとめ

アヤメは春から初夏に紫や白のインパクトのある花を咲かせます。アヤメの花びらが、鳥が翼を広げたようなのびやかな形をしていることから、古代エジプトでは「信仰」と「知恵」と「勇気」の象徴とされていました。ヨーロッパでは王家の紋章などにもつかわれていて、古くから栽培が盛ん、品種改良種がたくさん出回っています。

日本ではアヤメ園が全国に点在し、6月にはアヤメ祭りがあちこちで開催されます。アヤメはアジサイと並んで初夏の花で親しまれています。家庭においては、盆栽では可愛らしく、庭には数本あると凛とした雰囲気を与えます。切り花では生け花でよく使われます。アヤメにはいろいろな楽しみ方ができます。育て方もかんたんですので、アヤメを育ててみてはいかがでしょう。

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