エバーフレッシュの育て方と栽培方法|手入れの仕方や注意点も
エバーフレッシュは観葉植物の一種で、繊細で羽のような葉の形がインテリアとしても人気です。エバーフレッシュの基本情報や育て方、増やし方などを詳しく紹介します。家でグリーンを楽しみながら増やしてみませんか。
エバーフレッシュを育てる前に知っておきたいこと
部屋の中でインテリアの役割も果たす観葉植物。大きな樹木のようなタイプから鉢で、テーブルや窓際を飾る小さなタイプまで人気があります。細長いシダのような淡いグリーンの葉がかわいいエバーフレッシュは、そんな観葉植物としても人気です。コンパクトな鉢で、いろいろな場所におけるので、リビングやキッチンの窓辺などお気に入りのスペースをナチュラルな癒しの空間に変えてくれます。華奢な葉を広げる姿で部屋を明るく飾ってくれるエバーフレッシュの基本情報を紹介します。
エバーフレッシュの原産地
エバーフレッシュの原産地は、中南米やエクアドル、東南アジアです。常緑性の熱帯の植物で草丈は出回っているのは10~200cmと小さいものが多いですが、原産地では30m以上のものも自生しています。気温の高い場所の植物なので、暑さには強いですが、寒さに弱く室内で育てる植物として適しています。
長楕円形の小さい葉の形が集まって大きな葉を形成しています。エバーフレッシュの葉が柔らかく日差しを遮る様子を見ていると、涼しげな気持ちになりますね。
エバーフレッシュの属性
エバーフレッシュはマメ科のコヨバ属の植物です。エバーグリーンと呼ばれることもあります。マメ科なので、さやの中に実がなります。さやは細長いらせん状で赤く、実は黒いので、エバーフレッシュの和名は「アカサヤネムノキ」と呼ばれます。エバーフレッシュの英名は、Pithecellobium confertum ever fresh、学名はPithecellobium confertumといいます。
エバーフレッシュの特徴
エバーフレッシュの特徴は、なんといっても昼間は葉を広げて太陽の光をたくさん吸収しますが、夜になると葉を閉じるところです。オジギソウのように、夜は葉を閉じて休んでいる姿はとてもかわいらしいですね。葉を閉じて休んでいるように見えますが、実はエバーフレッシュのこの行動は、夜間に葉から水分が逃げないよう自衛しているから。
部屋で育てていても昼間は元気よく華奢な葉を広げている姿と、夜は葉を閉じて寝ているかのような姿を楽しめるので人気があります。
エバーフレッシュの花
エバーフレッシュは、観葉植物として人気ですが4月〜9月にかけて黄色い花を咲かせます。たんぽぽの綿毛のような丸い花で、花が咲いてから約1カ月で、真っ赤なさやに包まれた黒い実がなります。
薄緑色の繊細な葉と、黄色いボンボンのような花、そして真っ赤なさやと、1つの植物なのに、それぞれのカラーのコントラストが鮮やかで一年中育てる楽しみがある植物といえます。
エバーフレッシュの種類と選び方
エバーフレッシュは原産地では12種類ほどの種類がありますが、エバーフレッシュ自体はコヨバ属の中の唯一の園芸品種です。エバーフレッシュとして出回っているのは、コヨバ・アルボレア・アングスティフォリア(Cojoba arborea var. angustifolia)といい、コヨバ・アルボレアの変種です。
エバーフレッシュを選ぶときは、葉の色が生き生きしているものを選びましょう。また置きたい場所に収まるか大きさを考えて選んでください。よく育ち葉が伸びてくるので、少し小さめのサイズを選ぶといいでしょう。
エバーフレッシュを育てる時に必要な準備
エバーフレッシュを育てるときの環境について解説します。観葉植物として室内で育てる場合は、比較的育てやすいですが屋外で栽培するときには気温の変化に注意が必要です。
日当たり・置き場所
エバーフレッシュは、日当たりがよい場所で育てましょう。春から秋にかけての間は直射日光が当たらない屋外においてもいいですね。ただし真夏の気温が高い時期に急に屋外で育てると葉焼けしてしまうこともあるので注意が必要です。十分に日が当たらないと葉が大きく育ちすぎてしまったり、枯れてしまったりします。
冬場の気温が低い時期は、室内の日が当たる明るくて暖かい場所で育てます。
用土・土作り
エバーフレッシュの土は水はけのよいものを使用します。腐植質なあら赤玉土小粒7、腐葉土3を混ぜたものや市販の観葉植物の土などがいいでしょう。
温度
エバーフレッシュは、寒さに弱いので秋から冬にかけてや春先の気温の変化が大きい時期は、注意して育ててください。5度〜10度くらいまでしか寒さに耐えられず、霜が降りると枯れてしまいます。寒くなってきたら必ず部屋の中に入れてください。冬でも10度を下回らない部屋で育てましょう。
またエバーフレッシュは、環境の変化にも弱く日照時間が急に増えたり減ったりすると葉が枯れて落ちてしまいます。置き場所を変えるときは、1週間ずつ場所を変えるなど少しずつ移動させて、環境に慣れさせながら動かしてください。
エバーフレッシュの育て方・栽培方法
エバーフレッシュの育て方を見ていきましょう。
植え付け
エバーフレッシュの植え付けは、朝晩の寒暖差が少なくなってきた4月~6月頃行うといいでしょう。苗は葉の密度が高いものを選びます。苗より一回りか二回り大きな鉢を用意してください。鉢穴にネットを敷き軽石や鉢底石などを敷いておきます。3分の1程度土を入れたら苗の土を少しずつ落としながら鉢に入れます。苗の周辺を土で固めて、十分に水やりをしてください。
根付くまではこまめに水やりをしてあげましょう。
植え替え
植え替えも4月〜7月頃に行います。2年〜3年に一度程度または、鉢の中が根でいっぱいになってしまったときに植え替えます。一回り大きな鉢に植え替えて、たっぷりと水やりをしてください。
水やり
エバーフレッシュの水やりは、春から秋にかけては土の表面が乾いたら水をあげるようにします。水が足りないと葉が落ちてしまうので気をつけましょう。昼間もエバーフレッシュが葉を閉じている場合は、水分が足りない可能性があります。たっぷりあげてください。また葉水も行うといいでしょう。葉の汚れを取ったり、害虫がつくのを防いだりします。できれば一日一回は葉水をしてあげてください。汚れを取るときには葉水をしてから濡らしたティッシュなどで拭き取ります。
また、エバーフレッシュは気温の低い時期は、生長が緩やかになります。水やりは回数を減らしてください。土の表面が乾いてから2日後くらいに水やりする程度で十分です。葉が落ちてくるようなら、水やりの回数を増やすなど常にエバーフレッシュの状態を見ながら水やりの量を調整してください。
肥料
エバーフレッシュに与える肥料は、成長期の春から秋にかけての間に行います。2カ月に1回程度、緩効性化成肥料を使って置き肥してください。液体の肥料を使う場合は、希釈して与えましょう。気温の低い冬の間はエバーフレッシュは休眠状態に入るので肥料は必要ありません。
剪定
エバーフレッシュは、どんどん葉を伸ばして成長していくので、適宜剪定する必要があります。剪定してあげると見た目も整い、観賞用としてもさらに楽しめるでしょう。大幅に剪定するなら4月〜5月頃が適しています。また、定期的に剪定することで風通しがよくなり害虫がつくのを防げます。重なり合って伸びている部分などはカットしてあげてください。
スタイリッシュな仕上がりにする方法は、葉柄の付け根の茶色い芽のすぐ上をカットしてください。幹より内側に伸びてくる芽をカットして、外に伸びる芽は残します。このように剪定すると枝が外に広がるように整えられてきれいな形になります。
エバーフレッシュの増やし方
エバーフレッシュは、どんどん成長するので増やすこともできます。挿し木または種からでも育てられるので、ぜひ試してみましょう。挿し木も種まきも5月〜9月頃までの気温が25度以上になる暖かい頃が適した時期です。エバーフレッシュは、種からでも発芽しやすく初心者でも楽しみながら増やせます。
小さい鉢を増やして、部屋のあちこちに飾って楽しんでくださいね。