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沈丁花(ジンチョウゲ)とは?特徴や品種・育て方・手入れ方法も紹介

地植えの場合、土壌の水はけをよく確認します。水はけが悪い場合には、川砂やパーライトなどを混ぜることで改善可能です。また、植え付けの2週間前くらいに、腐葉土やたい肥を混ぜ込み、肥沃にしておくことも大切です。

ほかにも、沈丁花を植える際は『新しい土を使う』ことも重要なポイントです。生育の悪さや病気のかかりやすさにつながる連作障害を避けられます。

ポイント②水やり・肥料

ほかの樹木より細い根が少なく『水を吸収しにくい』ため、乾燥しないよう注意して管理することもポイントです。

鉢植えの場合には、土の表面を確認し、乾燥していたらたっぷり水やりします。春から秋にかけての生育期は、特に水が必要です。朝と夕方の2回、土表面の乾燥を確認します。

地植えでは基本的に水やりの必要はありません。ただし、春や夏は水切れの心配があります。土がカラカラになっていたら、水やりが必要です。

肥料は、4月・9月・1~2月の年3回与えます。

4月は来年の新芽のために、9月は株自体の成長のために、緩効性肥料を株元に施すのです。また、1~2月に施す有機質肥料により、花の時期に株が弱るのを予防します。

ポイント③病気・害虫対策

病害虫の被害を受けないよう予防することも大切です。例えば、沈丁花がかかりやすい『白紋羽病(しろもんぱびょう)』という病気は、根に菌糸が生え、生育の悪さや枯死につながります。

そこで、植え付け前の消毒で予防するのです。根を殺菌剤のベントレー水和剤で消毒し、新しく清潔な土を使いましょう。

害虫は、特に『アブラムシ』や『ハマキムシ』に注意が必要です。アブラムシは新芽や葉裏に付き栄養を吸い取るほか、病気を媒介することもあります。そのため、発見したらガムテームや手で取り除きましょう。

ハマキムシは、葉を糸で丸めたりくっつけたりしてその中で生活し、葉を食べるため、ハマキムシが住み着いた葉ごと取り除いて駆除しましょう。

沈丁花(ジンチョウゲ)の手入れ方法

お手入れ方法もマスターしよう

日々の育て方のほかに、定期的に行うお手入れ方法を押さえておくことも大切です。適切なお手入れで、元気に成長しやすい状態をキープできます。

沈丁花(ジンチョウゲ)の剪定時期と方法

沈丁花は、自然と半球状の樹形になるため、小まめに剪定する必要はありません。

ただし、枝や葉が多くなり過ぎると、株全体の風通しが悪くなってしまいます。蒸れは病害虫の発生につながることもあるため、剪定により風通しを確保しましょう。

剪定の適期は、開花後の『4月上旬~5月中旬』です。夏以降に剪定をすると、翌年に花が咲かなくなるため注意しましょう。

また、沈丁花は強い剪定に弱いため『間引き剪定』という方法で行います。花が終わったあとに伸びてくる新しい枝をつけ根から切り落とすのです。ほかにも、枯れた枝や重なり合った枝をつけ根から切ります。

枯れるのを防ぐため、太い切り口に『癒合剤』を塗って仕上げれば完了です。

沈丁花(ジンチョウゲ)の植え替え時期と方法

植え替えに向かない性質の沈丁花ですが、鉢植えの場合には、定期的な植え替えが必要です。鉢の中が根でいっぱいになると成長しにくいため、一回り大きな鉢へ植え替えます。適期は『5月下旬~6月下旬』です。

まずは、一回り大きな鉢に『鉢底ネット』『鉢底石』をセットし、さらに『新しい土』を鉢の1/3まで入れ準備します。株を古い鉢から取り出したら、丁寧に土を落としましょう。このとき、根を傷つけないようにします。

新しい鉢に株をセットしたら、振動させたり細い棒を差し込んだりしながら土を追加し、株を安定させます。根の間にも土をしっかり入れ、最後にたっぷり水やりをすれば、植え替えの完了です。

沈丁花(ジンチョウゲ)を挿し木で増やす方法

株を増やしたいときには『挿し木』が有効です。4月に行う春挿しは前年に伸びた枝を、7~8月に行う夏挿しは今年伸びた枝を使います。

まずは、前日の夕方に水やりをした株から、約10~15cmくらい枝の先端を切り取りましょう。先端の葉2~3枚を残し、ほかの葉を切り取ったら、切り口をななめにカットし1時間ほど水に浸します。

発根促進剤を切り口に付けたら、湿らせた赤玉土へ枝を挿し、土が乾燥しないよう管理しましょう。発根までは約2~3カ月かかります。10cmくらい根が出たら、鉢に植え替えて育てましょう。

地植えする場合には、翌年に植え付けます。

まとめ

芳しい香りが特徴の沈丁花は、育て方のポイントを押さえれば、簡単に育てられる植物です。地植えで生け垣にしたり、鉢植えで育てたりできます。

真っ白の花や、外側がピンクの花、葉に斑が入っているものなど、品種による違いがあるため、好みの沈丁花を育てましょう。

苗は、青々とした葉が付き、枝が充実したものを選ぶのがポイントです。植え付けの際は、根を傷つけないよう注意しながら、水はけのよい有機質の多い土を入れた鉢に植え付けます。

定期的な剪定や植え替えも行います。株を増やしたいときには『挿し木』も可能です。適切なお手入れで、沈丁花を栽培してみましょう。

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