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クレマチスを挿し木で増やす方法!おすすめの時期から注意点を紹介

クレマチスは比較的育てやすく種類も豊富にあるため、ガーデニングの定番ともいえる植物です。日頃の世話や剪定によって長期間楽しむことができるうえ、「挿し木」をすれば増やすことも可能です。挿し木におすすめの時期から注意点まで詳しく紹介します。

クレマチスの挿し木をする方法【準備編】

クレマチスの挿し木をする方法【準備編】

挿し木とは、今生えているつるの一部をカットして、土に植えたり水に入れたりして植物を増やすことをいいます。剪定したつるを使えるため無駄がなく、お金をかけずに増やすことができます。

では、具体的にどのような作業をすればよいのでしょうか。挿し木に必要なアイテムからチェックしていきましょう。

必要な道具

クレマチスの挿し木は土に挿す方法と水に挿す方法がありますが、以下では土に挿して増やす場合のアイテムを紹介します。

  • 挿し穂
  • 切れ味のよいハサミ
  • 空き瓶もしくはペットボトル
  • 割り箸
  • 植木鉢
  • 鉢底ネット
  • 鉢底石

挿し穂とは、挿し木するために剪定したつるや葉のことをいいます。挿し穂の作り方については次章で詳しくチェックしましょう。

ハサミの切れ味が悪かったりさびていたりすると、植物の繊維を押しつぶしてしまい枯れたり病気になったりする原因になります。あらかじめ切れ味のよいものを選びましょう。ハサミの代わりにカッターでも構いません。

土は赤玉土もしくは鹿沼土などがおすすめです。どちらの場合も小粒タイプを選ぶとよいでしょう。

挿し穂の作り方

挿し木のファーストステップは、挿し穂を作ることです。

まず、比較的新しく元気なつるを選んで2節くらいを目安にカットしましょう。先端の葉を取り除き、下のほうについている葉は切り落としてしまいます。さらに、切り口部分は吸水しやすいよう斜めにカットしておきましょう。

その後、空き瓶やペットボトルなどに水を入れ、その中に挿し穂をつけて30〜60分程度おけば完了です。

パーライトなど用土もチェック

挿し木を成功させるために、用土選びは重要です。土なら何でもよいわけではなく、挿し木に最適とされる用土を使うことが大切なのです。

ポイントは、新しく清潔で病原菌がいない・養分がない・水はけがよいことです。古い土は植物の生育を邪魔する細菌が繁殖している可能性があり、あまりおすすめできません。また、養分の多い土は発根しにくく枯れやすいため避けたほうがよいでしょう。

挿し木におすすめなのは、赤玉土や鹿沼土のほかにパーライト・ピートモス・バーミキュライトなどです。これらを配合して使うことが好ましいですが、ガーデニング初心者におすすめの方法として挿し木専用の土を購入する手もあります。

クレマチスの挿し木をする方法【実践編】

クレマチスの挿し木をする方法【実践編】

挿し木の準備が整ったら、次はいよいよ実践にうつしていきましょう。きちんと準備できていれば、その後はそれほど難しくありません。ガーデニング初心者でも比較的スムーズに行えます。

クレマチスの挿し木方法には、土に挿す方法と水に挿す方法があります。それぞれの特徴を知った上でお好みの方法を選びましょう。腰水や鉢上げについても紹介します。

方法1:発根が見える水挿し

挿し穂を水に入れて発根させる方法を「水挿し」といいます。根の状態を目で確認できるため、発根したかどうか気になってしまう人には水挿しがおすすめです。

水を入れたペットボトルに挿し穂を入れて、毎日水を入れ替えます。水の量は少なめ、挿し穂の切り口部分が浸かる程度で構いません。多く入れすぎると根腐れしてしまう可能性があるため注意しましょう。

つるが長くてペットボトルからはみ出てしまう場合は、壁などに立てかけておきます。十分に発根したら、元の場所に植え替えましょう。

方法2:用土に挿す挿し木

用土に挿す場合は、挿し穂を吸水させている間に植木鉢を準備します。植木鉢に鉢底石と鉢底ネットを入れて、その中に土を流し入れます。ここで土をよく湿らせておくのがポイントです。

次に、割り箸を使って挿し穂を入れるための穴を作ります。その穴に吸水した挿し穂を入れ、ぐらつかないよう土でしっかり固定させましょう。このとき、挿し穂の切り口部分が傷つかないよう丁寧に行うことが大切です。最後にたっぷり水をあげたら完了です。

水やりは「腰水」がおすすめ

植木鉢ごと水に浸して鉢底から水を吸わせる方法を「腰水」といい、発根を促したり植木鉢の温度を下げたりする効果があるといわれています。発根しにくい場合は、腰水を試してみましょう。

植木鉢より大きめの容器や受け皿などに1〜2cm程度水を張り、その中に植木鉢ごとつけます。つけておく時間は用土の種類にもよりますが、土の表面が濡れてきたら終了のサインと思ってよいでしょう。

長期間の腰水は、根腐れを起こしたり土が腐敗したりする原因になります。くれぐれもそのまま放置しないよう気を付けてください。

夏に腰水する場合は、日陰を選ぶ・定期的に水を替えるなどの工夫が大切です。冬は、温度が下がりすぎて植物が吸水できないことがあるため、屋外での腰水には十分気をつける必要があります。

根が出たら鉢上げを

挿し木したつるを植え替えることを「鉢上げ」といいます。しっかり発根したら元の場所に戻すなど植え替えの作業に入りましょう。挿し木から発根までの期間は、2〜3週間程度が目安です。

土に挿している場合、発根したかどうか確認しづらいため掘り起こしてしまうケースがありますが、これは植物を弱らせる原因になります。つるや葉が枯れていないようであれば成長していると捉えて、気長に待ちましょう。

水に挿している場合、土に挿す場合と比べて吸水力がやや弱いため、鉢上げした後の水やりはこまめに行うことが大切です。水不足は、クレマチスを枯らしてしまう原因になります。

クレマチスの挿し木を成功させるポイント

クレマチスの挿し木を成功させるポイント

挿し木によってクレマチスを増やしていくためには、いくつかポイントをおさえておく必要があります。どのような点に気をつければよいのでしょうか? 挿し木を成功させる秘訣を紹介します。

置き場所は半日陰で

挿し木してある植木鉢やペットボトルは、直射日光の当たらない明るい場所に置きましょう。半日陰くらいの場所を選ぶのがポイントです。例えば、東向きの窓辺や風通しのよいベランダなどがおすすめです。

環境によっては、発根の時期が遅れたり根が弱ったりすることも考えられます。特に、夏場の直射日光が当たる場所や冬場の寒く暗い場所などは十分注意しましょう。

剪定時のはさみはよく切れるものを

つるを剪定するときは、よく切れるはさみもしくはカッターを使うことが大切です。切れ味のよいものを使って斜めにスパッと切ると、植物の繊維を押しつぶさないため発根しやすくなります。できれば、切り口の断面が広くなるよう意識しましょう。

さらに、切る前に「清潔な状態か」もチェックします。目には見えませんがウイルスなどが付着していることがあり、それがクレマチスにもうつってしまう可能性があるからです。ほかの植物にも使っている園芸用はさみの場合、消毒してから使うことをおすすめします。

挿し木を失敗してしまう例とは?

挿し木を失敗してしまう例とは?

挿し木に挑戦したものの「枯れてしまった…」「発根しない…」というケースがあります。あらかじめ失敗してしまうパターンをチェックしておき、挿し木を順調に行いましょう。

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