サンスベリアの水やり方法。時期ごとの頻度や増やし方も解説
育てやすいといわれるサンスベリアですが、水やりでは戸惑う人も多いようです。サンスベリアの水やりのポイントを季節別に紹介します。また、強い株に育てるためには適切なお手入れが欠かせません。置き場所や害虫対策についても確認しておきましょう。
サンスベリアの特徴は?
サンスベリアは『厚葉千歳欄(アツバチトセラン)』という和名を持つ観葉植物です。縞模様のある尖った葉が虎の尻尾に似ていることから『トラノオ』とも呼ばれます。
観葉植物の中では比較的育てやすいといわれますが、水やりの方法には注意が必要です。水やりをするときに覚えておきたい、サンスベリアの特徴について紹介します。
乾燥に強いが、湿気は苦手
サンスベリアは、アフリカや南アジアなどの乾燥地帯を原産地としています。
そのため乾燥に強く、耐暑性・耐陰性にも優れているのが特徴です。『多肉質』『乾燥に強い』という点は、サボテンによく似ています。
乾燥には強い一方で、湿気や寒さへの耐性はさほどありません。水やりを行う際は『水やりしないこと』よりも『水やりし過ぎ』に注意しましょう。
サンスベリアの水やりの頻度は季節ごとに変える
サンスベリアは、季節によって水分を吸収しやすかったりしにくかったりします。水やりの頻度やタイミングは、季節によって変えるのがベターです。
季節に合わせたサンスベリアの水やり方法について、詳しく紹介します。
春から夏の目安
春から夏の水やりの目安は、土の表面が完全に乾いたのを確認してから4~5日後です。ただし、春先はまだ寒い日もあるため、水やり前に気温が10度以上あることを確認する必要があります。
というのも、前述の通りサンスベリアは寒さへの耐性が高くありません。気温が10度以下になると成長を止め、休眠状態になってしまいます。
この状態で水をやってもサンスベリアは水分を吸収できません。「肌寒い」と感じる日は、気温を確認してから水やりをするかどうか決めるのがベターです。
秋の目安
秋の水やりの目安は、土の表面が完全に乾いていることを確認してから7~10日後です。
気温が低くなってくる秋は、サンスベリアの成長も緩やかです。春・夏よりも水やりのペースを落としましょう。ただし、頻度は落としても水やりの量を変える必要はありません。
冬の目安
平均気温が10度を下回る冬は、サンスベリアは休眠状態に入っています。前述の通り、サンスベリアに水分を与えても吸収しないため、水やりは不要です。
ただし、冬でも10度以上ある場所にサンスベリアを置いている場合は、水やりが必要となります。気温がそこそこ高ければ、サンスベリアが休眠状態にならないケースもあるためです。
春夏のように頻繁に水やりをする必要はありませんが、2カ月に1度くらいは忘れずに水やりを行いましょう。
サンスベリアの水やりで注意するポイントは?
育てやすいといわれるサンスベリアですが「水やりが難しい」と感じる人は多いようです。
適当に水やりをしていると生育状況が悪くなったり枯れたりすることがあるため、サンスベリアの生態や特徴を踏まえて水やりすることが大切です。
サンスベリアに水やりをするとき、注意したいポイントを紹介します。
土が完全に乾いてから与える
サンスベリアの水やりのポイントは、土が完全に乾くのを待つことです。
『水やりの目安』の項でも述べた通り、水やりは土が完全に乾いたのを確認した数日後に行います。土が湿った状態で水やりを行うと、サンスベリアが枯れてしまうかもしれません。
とはいえ、ぱっと見た目だけで土の乾燥状態を測るのは難しいものです。水やりのとき土の乾燥状態が分からないと感じたら、よくよく土に顔を近付けてチェックしてみましょう。
土の色が白っぽく、触れてみて固くなっていたら、水やりに適した状態といえます。そこから数日待てば、水やりにベストなタイミングとなるはずです。
サンスベリアの水やりは『しっかり乾燥させてから』ということを常に意識しておきましょう。
受け皿の水は捨てる
サンスベリアは湿気に弱いため、鉢の下に敷いた受け皿に水を残しておくのは避けましょう。放置すると根や株が腐って枯れてしまう恐れがあります。受け皿に水がたまったら、速やかに捨ててしまうのがベターです。
「受け皿に水がたまる」と聞くと「そんなにたくさん水をやる必要があるの?」と驚く人もいるかもしれません。
確かにサンスベリアは乾燥に強い植物ではありますが、元気に育つには水が必要です。土を完全に乾燥させたら、受け皿に水が染み出すほどたっぷりと水やりをしましょう。
サンスベリアの水やりでは『乾燥させること』『水分補給すること』のメリハリをしっかり付けることが重要なのです。
葉には霧吹きで水を与える
サンスベリアの健康や見栄えをキープするなら『葉水』を行うのがベターです。葉水とは、霧吹きなどで葉っぱ全体に水分を与えることをいいます。
サンスベリアは乾燥を好む植物ですが、乾燥し過ぎると葉にシワが入ったり丸まったりして見栄えが悪くなってしまいます。
さらに、葉が乾燥すると『ハダニ』や『アブラムシ』などの害虫が付きやすいという点にも注意が必要です。病害虫からサンスベリアを守りきれいな状態を保つためにも、定期的な葉水を意識しましょう。
サンスベリアの栽培に適した置き場所やお手入れ方法
サンスベリアを元気に育てていくためには、水やり以外にも気を付けたいポイントがいくつかあります。特性を踏まえて、適切なお手入れを心掛けましょう。
日光の当たる場所に置く
一般にサンスベリアは耐寒性がさほどなく、地植えでの栽培は難しいといわれます。そのため、鉢に植えて、日当たりのよい場所で育成するのがベターです。
置き場所に迷ったときは、日光が十分に入ってくるかどうか確認しましょう。サンスベリアには耐陰性もありますが、日光が不足すると葉がしおれたり細長くなったりしてしまいます。