プリザーブドフラワーがもつ意味は。美しく生き続ける花の伝えること
プリザーブドフラワーは生花のような質感があり、世話いらずで長く楽しめるのが特徴です。花の色による心理効果やシチュエーション別の選び方、贈り方、花言葉などについて紹介していきます。贈り物にする際に参考にしていただければ幸いです。
プリザーブドフラワーにはどんな意味が?
プリザーブドフラワーは生花を特殊溶液に浸して加工した花のことで、主に鑑賞用に使われます。まず、プリザーブドフラワーという言葉の意味について考察していきましょう。
保存された花を表す
プリザーブドとは『preserved』とつづる英語です。『保存された・貯蔵された』などの意味があります。
プリザーブドフラワーは『preserved flower』と書き、『保存された花』という意味です。海外では、preserveという単語は、加工して作る、長期間保存できる食べ物にも使われます。
たとえば、果肉入りの苺ジャムを『strawberry preserves』と呼び、ピクルスなどの漬物類も保存食の1つとして『preserves』と呼ばれます。
ジャムや漬物とプリザーブドフラワーは、『保存された』ものという意味では共通していますね。
ブリザードフラワーとアイスフラワー
プリザーブドという言葉は、あまり日本人にはなじみがなく、『ブリザードフラワー』と呼ぶ人もいます。
ブリザード(blizzard)とは、猛吹雪のことです。吹雪のなかで凍りついた状態を連想し、プリザードフラワーは、凍らせた花だと思う人もいます。しかし、ブリザードフラワーという花は存在しません。
凍らせた花に近いものには、『アイスフラワー』という加工花があります。こちらは、超低温で凍らせ、植物の持つ水分を気体にするフリーズドライで作られるので、アイスフラワーという呼称です。
着色はしないので、生花に近い状態の花や葉の色が楽しめますが、プリザーブドフラワー以上に繊細で、通常は紫外線をカットしたケースなどに入れて鑑賞します。
よく同じものと思われる『ドライフラワー』との違いはこちらの記事でご紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
プリザーブドフラワーとはどんなもの?
ここからは、プリザーブドフラワーとはどんなものなのか、その特徴を紹介していきます。
枯れない花
プリザーブドフラワーは、特殊な溶液を使って花を『脱水・脱色』させたものに、違う薬品で『着色』して乾かすことで完成します。
生花のようなみずみずしい質感を保ちながら、『枯れない』花がプリザーブドフラワーです。
生花は、水やりなどの世話が必要ですが、プリザーブドフラワーは、世話いらずです。維持に少し気をつければ、2~5年ほどは美しい状態で楽しむことができます。
また加工の過程で、花粉や香りを取りのぞくため、花粉アレルギーの人や花の強い香りが苦手な人にも安心して楽しんでもらうことが可能です。
多彩なカラーと豊富なアレンジ
プリザーブドフラワーは着色料で色づけするので、思いどおりの色を『多彩に作れること』が魅力です。今まで見たことのない花の色を、生花と見間違うような質感で体験できるのは、新鮮な驚きでしょう。
プリザーブドフラワーをボックスにたくさん詰めて、絵画のような色づかいにすることも可能です。
また生花よりもバリエーション豊かなアレンジを楽しめます。生花よりも軽量なので、ウェディングのブーケにアレンジしたり、花器やバスケットなどに入れてアレンジしたり、さまざまな使い方ができます。
プリザーブドフラワーの色ごとの意味は?
花にはさまざまな色があり、雰囲気やイメージも異なります。色には心理的な効果や意味があるので、知っているとプレゼントする時などに役立つでしょう。
ここからは、プリザーブドフラワーを選ぶ際に参考になる、色ごとの意味などを紹介していきます。
色がもたらす心理的効果
色は大きく分けて、暖色・寒色・中性色に分類されます。
『暖色』とは、あたたかみを感じさせる色で、赤・ピンク・オレンジ・黄色などの色です。『寒色』とは、青系の色で、涼しいイメージや、爽やかな印象を与えます。『中性色』とは、紫や緑などで、暖色でも寒色でもない色です。
それぞれの色の心理効果を、くわしく見てみましょう。
赤・ピンク・オレンジ・黄色などの暖色
『赤』は活気や情熱を感じさせる色です。華やかでインパクトがあり、縁起のいい色です。年齢・性別に関係なく、お祝いごと向きで、特に還暦祝いに最適です。
『ピンク』は優しさや上品さが感じられる色で、女性にプレゼントすると喜ばれるでしょう。柔らかなピンクは清楚で癒し系、鮮やかなものは華やかでエレガント系です。
『オレンジ』は親しみやすく陽気さがあり、活力を与えます。お祝いごと全般や、お見舞いにも使える色です。インテリアにも馴染みやすく、空間がぱっと明るくなります。
『黄色』は希望や快活といったイメージがあり、躍動感を感じさせる色です。太陽がほほえんでいるような温かさがあり、お祝いごと全般に向いています。
青・水色などの寒色
『青』はさわやかで涼しげなイメージがあり、誠実感、信頼感を感じさせる色です。静的なイメージですが、花に使うとソフトで華やぐ雰囲気を作れます。
『水色』は青よりも明るいイメージで、空などを連想させ、開放的な印象を与えます。沈静色でもあるので、見る人をリラックスさせる効果も期待できる色です。
紫・緑の中性色
『紫』は優雅さのある色です。薄い紫は、気品とはかなさを感じさせます。高級感や大人の雰囲気を出したいときにおすすめの色です。
『緑』は癒し、安らぎ、調和といったイメージを与えます。緑と白などを組み合わせたフラワーアレンジメントを部屋に飾れば、落ち着いた雰囲気になるでしょう。
イベントシーンでプレゼントする意味は?
さまざまなイベントで花を贈ることがありますが、どんな意味をこめればよいのでしょうか。