お供えに胡蝶蘭を贈るときのマナー、胡蝶蘭の選び方
お祝いごとに贈るイメージが強い胡蝶蘭。実は、お供えに贈ってもよいお花だということをご存知でしょうか?胡蝶蘭の白くて清楚なお花が人々の悲しみを癒してくれることや、花持ちがよく花粉などで周囲を汚さないことからも、ご葬儀に贈るお花としてふさわしいとされています。 この記事では、お供えに胡蝶蘭を贈るときのマナーなどをご紹介します。
お供えに胡蝶蘭が選ばれる理由は?
基本的にお供えには、白色でトゲのないお花がよいとされています。
胡蝶蘭は開店祝い、開業祝いなど、お祝いごとで贈るお花というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、白色でトゲがないことから、お供えに贈っても失礼のないお花です。
長く癒してくれる胡蝶蘭、花言葉は「純粋な愛」
お供えでは、胡蝶蘭のお花の大きさでいうところの大輪・中輪(ミディ)が多く贈られます。胡蝶蘭の花言葉には純粋な愛、愛を届ける、といった意味があり、その凛としたたたずまいは悲しみに暮れる人々を優しく癒してくれます。
お世話に手間のかからないプリザーブドフラワーもおすすめ
最近では、胡蝶蘭のプリザーブドフラワーもあるのをご存知でしょうか?生花に負けない華やかさがありながら、お手間がかからないということで人気があります。お供えの際にはお贈り先の方は忙しい場合が多いですから、お手間をかけないというのはうれしいですよね。
これから、胡蝶蘭をお供えに贈るマナーなどをご紹介していきますので、プリザーブドフラワーもぜひ検討してみてくださいね。
お供えに胡蝶蘭を贈る際のマナー
それでは、実際にお供えに胡蝶蘭を贈る際にはどのようなことに気をつけて贈ればよいか、ご紹介していきます。今回はお供えに胡蝶蘭を贈ることが多いと思われる、
- ご葬儀前の「枕花」として
- お通夜・ご葬儀の「供花」として
- その後の法要の「供花」として
の3つの場合に分けてご紹介します。
ご葬儀前の枕花として
枕花(まくらばな)とは、亡くなったかたの枕元に飾るお花のことです。親族や個人と特に親しかったかたが贈るお花とされており、お通夜の前から飾ります。
枕花はご自宅などに贈り、式場などへ移動する際は一緒に移動するお花ですので、大輪のもの、派手なものは避け、亡くなったかた、遺族のかたにのお気持ちに寄り添うような胡蝶蘭を選びます。
贈るタイミング
お通夜の前に届くように準備しましょう。亡くなってすぐに贈るお花といっても、早すぎると「亡くなる前から準備していたのではないか」というお気持ちにさせてしまい、かえって失礼に当たります。訃報を受けてから贈るのがマナーです。直接ご自宅に伺う場合は持参しましょう。
花の色、大きさ
白色が一般的です。最近では白色に限らず、亡くなったかたの好きな色の胡蝶蘭を贈る場合もあるようですが、白色を贈るのが無難だといえます。
大きさはご自宅に飾ることや、式場への移動も考えて中輪(ミディ、約3cm〜6cm程度)の胡蝶蘭がよいでしょう。
ラッピング
控えめな色の包装紙でリボン1つが一般的です。紫色を選ぶ方が多いようですが、胡蝶蘭を注文する際にお花屋さんに「枕花としてお贈りします」と伝えると、その場にふさわしいラッピングにしてくれると思います。
予算の相場
5,000円~20,000円が相場のようです。もちろん、贈るかたとの関係性によって変わりますので、金額にそこまでこだわらなくて大丈夫です。
しかし、あまりに豪華な胡蝶蘭になると、ご遺族は供花・お香典のお返しに気を遣ってしまうなど、かえってご負担になることがありますので気をつけましょう。
立札の書き方
「御供 〇〇」、「供 〇〇」など贈り主の名前を書いたもの、もしくは贈り主の名前のみを書きます。亡くなった方のお名前やご遺族のお名前は書きませんのでご注意ください。
お葬式などでは立札に大きく贈り主の名前を書きますが、枕花は大げさな形式は避けたいとする、個人的なお悔みの際に贈られることが多いお花です。会社として胡蝶蘭を贈る場合でも、個人的なお付き合いがあった場合は個人名で贈ることが一般的です。
お通夜・ご葬儀の「供花」として
供花(くげ)は弔いの気持ちを表すものとしてお通夜やご葬儀、告別式のときに祭壇にお供えするお花です。遺族や親族、亡くなったかたと親しいかたや、会社関係者のかたが贈ります。
また、訃報の知らせを受けても当日参列できないかたも、供花を贈ることでお悔みの気持ちを表すことができます。
贈るタイミング
胡蝶蘭をお通夜に贈る場合は遅くとも当日の午前中、ご葬儀に贈る場合は前日までに届くように手配しましょう。
花の色、大きさ
白色が一般的です。ご葬儀によく選ばれる胡蝶蘭は「大輪の3本立て」です。地域での風習やご宗派による違いが心配な場合は葬儀社に相談するとよいでしょう。
ラッピング
枕花同様、控えめな色の包装紙でリボン1つが一般的です。こちらも注文する際に「供花として贈ります」とお花屋さんに伝えれば、その場にふさわしいラッピングをしてくれると思います。
予算の相場
15,000円~30,000円が相場のようです。お相手別のご予算目安も参考にしてください。
お相手別のご予算目安
- 友人・知人 10,000円~15,000円
- ご家族・ご親戚 15,000円~30,000円
- 一般的な取引先 10,000円~20,000円
- 重要な取引先 15,000円~30,000円
立札の書き方
亡くなった方やご遺族の名前は書きませんので注意しましょう。
- 個人で贈る場合…贈り主の名前
- 会社で贈る場合…会社名・代表者名、または、会社名・部署名一同
- 親族で贈る場合…「〇〇家」「子供一同」「孫一同」
その後の法要の「供花」として
仏教では、お通夜、お葬式・告別式、初七日、四十九日、一周忌、三回忌…と法要を営みます。胡蝶蘭は四十九日以降でもお供えとして贈ることができるお花です。
四十九日まで
これまでのご説明の通り、胡蝶蘭を贈る際は、白色を用意するのが無難です。