胡蝶蘭を宅配便で送るには?宅配対応のお店、自分で送る方法まとめ
胡蝶蘭の宅配便発送のポイント
配達業者に頼む前に、自分で送れる状態にしなくてはなりません。梱包の手順としては、下記の流れになります。
- 梱包用の資材を準備する
- 胡蝶蘭を梱包する
- 宅配便の集荷を依頼する
- 受取先との確認をしておく
それぞれの手順での方法や注意点について、1つずつ確認していきましょう。
梱包用の資材を準備する
まず最初の手順として梱包するための資材の準備をします。資材は大きく分けて2つあり、1つは胡蝶蘭用の段ボール箱、もう1つは胡蝶蘭が箱の中でぐらついたり、箱に当たって傷つかないようにするための緩衝材です。
ダンボール箱
まず段ボールですが普通のものではなく胡蝶蘭用の段ボール箱を用意しましょう。胡蝶蘭が発送中に倒れたりしないように、底板が鉢を固定できるように加工されていたり、到着後の開梱の手順が明記されていたりと言った工夫がされています。
専用な分、コストはかかりますが、胡蝶蘭を運ぶには安心ですね。大きな植物を扱うようなお花屋さんで購入できるか尋ねてみたり、インターネット上で販売しているお店を探しても良いでしょう。検索の際は、「胡蝶蘭 専用ボックス 宅配」などのキーワードで調べると見つかりやすいです。
緩衝材
次に緩衝材ですが、胡蝶蘭が段ボールの中でぐらぐらしないようにするための緩衝材と、胡蝶蘭を保護する目的で花にカバーをするための柔らかい紙や布の2つが必要です。
緩衝材は、用意した段ボール箱と発送する胡蝶蘭の鉢の大きさを見て、適した大きさや素材のものを用意します。自宅にあるものでも、手芸店やホームセンター、100円均一ショップなどで手に入るもので良いでしょう。花のカバーのためには、不織布や和紙が向いています。プロのお花屋さんもそれらの素材でできた専用カバーを使っています。お花屋さんにわけてもらえるか尋ねたり、ラッピング用品などで適当なものがないか探したりして用意しましょう。
胡蝶蘭を梱包する
資材の準備ができたら、実際に梱包します。いきなり梱包してみようとせず、まずは動画サイトなどで方法を確認することをお勧めします。
動画などでイメージを付ける
動画サイトなどで「胡蝶蘭 梱包 宅配」などのキーワードで検索すると、生産者やお花屋さんなどの実際に胡蝶蘭を取り扱っているプロが梱包をしていく様を見られる動画が見つかります。胡蝶蘭の茎の扱いや、花の保護の方法、支柱や胡蝶蘭用の専用段ボール箱など、普段は全く慣れないようなものを、どう扱って梱包すれば良いのかが、一つひとつの手順毎に、細かく確認することができるので、一度目を通してイメージを掴んでおきましょう。
ダンボール箱に緩衝材を入れる
動画でイメージトレーニングができたら梱包してみましょう。まずは用意した胡蝶蘭専用の段ボール箱を組み立てます。鉢が固定されるよう、組み立てた箱に緩衝材を入れましょう。胡蝶蘭の花がついている茎は、鉢に刺さった支柱で支えますが、あまりに鉢が固定されていないとその茎も折れてしまいます。丁寧に緩衝材を入れていきましょう。
花にカバーをかける
次に、花の保護のためにカバーをします。胡蝶蘭の花は非常にデリケートです。用意した和紙や不織布で丁寧に包み、発送中に花に傷がついたり落ちてしまったりしないようにしましょう。
花が保護できたら、いよいよ箱に胡蝶蘭を収めます。鉢と段ボール箱がしっかり固定できるよう、支柱や紐、ガムテープなどを活用し、緩衝材も様子を見て追加します。蓋をしっかりガムテープで止めたら、梱包の完了です。
宅配便の集荷を依頼する
梱包ができたら、配達業者に依頼して集荷してもらいます。 ただ、胡蝶蘭の発送を受け付けているかどうか、発送予定の箱のサイズはどのくらいなのかを事前に確認した上で、配達業者は前もって決めておきましょう。花は生き物ですし、配送中に折れてしまったり枯れてしまったりといったリスクを伴います。
そのため、花屋さんなどのプロではなく、個人が梱包した花はお断りする配達業者もいます。受け付けている業者の中にも、専用の箱であれば受け付ける業者や、交渉の仕方や営業所ごとの方針次第では受け付ける業者、職場で普段から懇意にしているなどの関係性がある場合は受け付けるなど、条件や方針は会社によって様々です。
専用の箱を取り扱っているかどうか、胡蝶蘭を集荷してくれるかどうか、受付の大きさに制限があるかどうか等も、会社によって異なります。このように、通常の荷物の配達とは様々な点で異なるために、自分が送る際に、どの会社にどのように依頼するのかを前もって決めておく必要があるのです。
受取先との確認をしておく
配達業者と併せて、受取先との事前の確認も重要です。発送の期間が長いほど、それだけ胡蝶蘭に負担がかかります。綺麗な状態で胡蝶蘭が届けられるよう、不在で受け取れないということが極力ないように、到着日時は前もって打ち合わせて決めておきます。
また、置き場所についても併せて確認しておきます。箱の大きさ、箱から出した後の鉢の大きさ、胡蝶蘭の高さを考慮し、届いた後の胡蝶蘭の置き場所を確保できるかどうかも、しっかり確かめておきましょう。
要注意!宅配便で胡蝶蘭を送るときの注意点
梱包に気を付けなければならないことはご紹介した通りですが、他にも胡蝶蘭の宅配には注意する点があります。
タイミング
まずは発送日と到着日の設定です。配達業者による発送中は、当然段ボールを開けて風を通したり、水をあげることはできません。また、配達中の倉庫や車両の中は、胡蝶蘭にとって好ましい環境とは言えません。このことから、胡蝶蘭を元気に綺麗な状態で届けるためには、配達にかかる日数を極力短くするべきと言えます。輸送機関に休日を挟んだりすることのないように、最短の日数で発送できる日程を設定しましょう。
季節
また、そもそも送る時期として、冬は避けた方が無難です。胡蝶蘭は原産が熱帯地方のため極端な寒さは苦手な植物です。胡蝶蘭にとっての最適な気温は18~23℃と言われ、最低でも10℃は上回る気温が望ましいです。冬の寒い季節の発送は、必然的に低い気温の環境に胡蝶蘭をさらすことになってしまうので、避けられるなら避けたいですね。送り先に着いた頃には、花が瀕死の状態になっている、といったこともあり得ます。
場所を問わず国内のどこでも送れる時期というのは、4月後半から10月いっぱいくらいが目安と言われています。もしどうしても冬の季節に胡蝶蘭を発送する必要がある場合は、防寒対策をしっかりした上で送るようにしましょう。鉢や段ボールをエアーパッキンで覆うなどすると良いですね。
宅配便が届いた後は?長持ちするお手入れ方法
輸送中の環境は、胡蝶蘭にとってストレスです。配達された胡蝶蘭は、できるだけ早く環境を整えてあげて、適したお手入れをしてあげることで、ストレスから回復し綺麗な花を楽しむことができます。
カバー、ラッピングを外す
届いた胡蝶蘭は、箱から出して花を保護しているカバーを外します。外す際に、カバーが花に触れないように注意しましょう。輸送のために茎を紐で束ねてあったらそれも外してあげましょう。鉢のラッピングがある場合は極力外した方が良いです。花の保護カバー同様、花に触れることのないように鉢のラッピング材を外して、水漏れを防ぐための受け皿を置きます。もしラッピングしたまま楽しみたいという場合は、ラッピング材ごと鉢を持ち上げ、鉢の底のラッピング材に切り込みを入れると良いでしょう。穴から水が出るのでラッピングしたまま水やりができるようになります。
置き場所を確保
置き場所の環境としては、気温が低くなりすぎず、風通しの良い場所が良いですね。適度な日光は必要ですが、直射日光は避けるようにしましょう。湿度が高い方が良いので、乾燥する季節は加湿器の傍などが良く、エアコンの風が直接あたって乾燥することのないようにします。
適度な水やりを
水は与えすぎると根が腐ってしまうので、量に注意しましょう。季節にもよりますが、目安は7~10日でコップ1杯程度です。葉に潤いを与える葉水も効果的なのでお手入れに取り入れると良いですね。
まとめ
お花屋さんに頼まず、自分で胡蝶蘭を送る方法についてご紹介しました。 お花屋さんに届けてもらうことが一般的な胡蝶蘭ですが、ご紹介した通り、自分でも送ることはできます。ただし、お花屋さんに頼む場合と比較して、手間もコストもかかるものなので、状況や季節に応じて、適した手段を選びましょう。
胡蝶蘭はデリケートな花ですが、きちんとお手入れをしてあげると1ヵ月以上美しいままの花を楽しませてくれます。丁寧なお手入れで輸送のストレスを解消し、長くお花を楽しみましょう。