
胡蝶蘭の花束を贈ろう!おすすめシーンやマナー、価格、お手入れまで

胡蝶蘭はお祝いごとの贈り物として定番のお花です。胡蝶蘭といえば鉢植えのイメージがありますが、花束のような切り花としても楽しむことができます。あまり見かけない胡蝶蘭の花束について、おすすめシーンやマナー、価格、お手入れまでまとめています。
胡蝶蘭を贈る意味とは

胡蝶蘭は「幸福が飛んでくる」という花言葉を持っています。胡蝶蘭の花びらは幸福を運んでくる蝶の姿に似ていることから、この花言葉がつけられたといわれています。
また、鉢植えには「根付く」という意味があり、その土地や職業に根付いて、ずっと仕事が続くようにという思いを込めて贈られるようになったそうです。
こうしたことから、胡蝶蘭は縁起の良いお花として知られ、さまざまなお祝いごとの贈り物に選ばれています。
胡蝶蘭がお祝いに選ばれる理由
胡蝶蘭を贈ることは、「相手の今後の幸せを祈る」という意味を持つとされています。そのため、開店祝いなどのビジネスシーンはもちろんのこと、誕生日や記念日などさまざまなお祝いごとに贈られています。
縁起の良い花言葉以外にも、花持ちが良く、長く楽しめることや、花粉や香りがほとんどないことも胡蝶蘭がお祝いごとに向いている理由として挙げられます。
胡蝶蘭の花束はある?

胡蝶蘭といえば鉢植えのイメージがあり、胡蝶蘭の花束は珍しいかもしれません。お花屋さんでも切り花の胡蝶蘭はほとんど見かけることはないでしょう。
しかし、胡蝶蘭専門のネット通販のお店では胡蝶蘭の花束が売られていることがあるので、気に入ったものがあれば購入することができます。また、お花屋さんにお願いすれば、胡蝶蘭の花束を作ってもらうことができる場合もあります。
胡蝶蘭を花束に使うと何が良いの?

あまり出回っていない胡蝶蘭の切り花ですが、あえて胡蝶蘭の切り花を花束に使うメリットは大きく2つあります。
高級感のある花束になる
胡蝶蘭は華やかで上品な花姿が特徴です。圧倒的な存在感を誇る胡蝶蘭を使った花束は、高級感のある花束に仕上がります。胡蝶蘭だけを使った花束は特別豪華な花束ギフトとして売られていたりするくらいです。
他のお花と組み合わせても、埋もれることなく、その存在感は目を引くものです。
花持ちが良い
胡蝶蘭は花持ちが良いことでもよく知られています。鉢植えの場合は1カ月〜3カ月程度日持ちするといわれていますが、切り花の場合でも2週間〜3週間くらい綺麗な花姿を楽しむことができます。
せっかく思いを込めて贈るものなので、長く楽しんでもらいたいですよね。
胡蝶蘭の花束を贈るおすすめシーン

鉢植えの胡蝶蘭はお祝いのお花としては定番の贈り物となっていますよね。
豪華で存在感のある胡蝶蘭ですが、鉢植えの胡蝶蘭は飾るスペースの問題が出てきたりします。花束は鉢植えと比べるとそれほどスペースを必要としません。
また、花束はとくに人前で手渡しするときにとても見栄えが良いギフトとされています。胡蝶蘭の花束を贈るおすすめのシーンをご紹介します。
式典やイベント時に贈る
たとえば、表彰式などの式典で花束を手渡すシーンがありますよね。このときに胡蝶蘭の花束を用意してみてはいかがでしょうか。高級感のある胡蝶蘭の花束は、一気にその場を華やかな雰囲気にしてくれます。花束を贈られた人も喜んでくれるでしょう。
お世話になった方の退職祝いや昇進祝いなどでも、胡蝶蘭を使った花束を贈ると喜んでもらえるのではないでしょうか。
式典では盛大なスタンド花を贈ることもできます。気になる方はこちらの記事をチェックしてみてくださいね。
誕生日や記念日に贈る
ピンクの胡蝶蘭は「あなたを愛します」という花言葉を持っているので、誕生日や結婚記念日のお祝いにピンクの胡蝶蘭を使った花束はぴったりです。
胡蝶蘭は新しい門出にふさわしいお花なので、卒業式や成人式に贈っても良いですね。胡蝶蘭の花束はあまりお目にかかれないものなので、他の人からのお祝いと被ってしまう心配も少なくてすみます。
お見舞いのお花に贈る
胡蝶蘭の花束はお見舞いのお花としても贈っていただけます。鉢植えのものは「根付く=寝付く」を連想させるのでマナー違反ですが、花束ならOKです。
また、胡蝶蘭は花粉や匂いがほとんどないため、アレルギーなどの心配もありません。お見舞いのお花として贈るときは、元気がでるような黄色やピンクの色を選ぶと良いでしょう。華やかで上品な印象を与える胡蝶蘭に心が癒されるでしょう。
胡蝶蘭の花束を贈る前に確認すること

胡蝶蘭の花束はさまざまなシーンで贈ることができますが、胡蝶蘭の花束を贈る前に確認しておいたほうが良いことがあります。
贈る相手はお花のお手入れができる?
花束はもらったあと、花瓶に生け直す必要があります。また、そのあとも毎日花瓶の水を取り替えないといけません。お花に親しみがあり、普段からお花を飾っている方には花束はとても喜んでもらえるでしょう。花束を贈られたあとも自分の好きなように生けてアレンジできることも、楽しみのひとつになります。
しかし、お花に馴染みがなかったり、忙しくてお手入れができなさそうな方に花束を贈ってしまうと、喜ばれるどころか負担になってしまうかもしれません。相手の性格や状況を考慮したうえで花束ギフトを選ぶようにしましょう。
病院や介護施設への持ち込みはOK?
花束はお見舞いのお花としてもおすすめとご紹介しましたが、病院や介護施設によっては生花の持ち込みを許可していない場合があるので注意が必要です。
生花の持ち込みがOKの場合でも、花瓶の用意ができるか、お水を取り替えたりできる状況か、など前もって確認しておきましょう。
胡蝶蘭の花束を贈るときのマナー

花束を贈ることを決めたら、花束を贈るときのマナーも忘れずに知っておきましょう。
メッセージカードを忘れずに
花束だけをそのまま贈るのではなく、メッセージカードを添えましょう。よりお祝いや感謝の気持ちを伝えることができ、特別感のある贈り物になります。
持ち帰るときの配慮を
花束を持ち帰るときの気配りを忘れないようにしましょう。とくにバスや電車に乗る場合、花束をそのまま持ち歩くのは大変ですよね。花束を持ち帰るときの紙袋を用意すると親切です。
多くの場合、花束を購入したお店で紙袋を用意してもらうことができるので、事前に伝えておきましょう。
胡蝶蘭の花束の価格は?

胡蝶蘭を花束に使うことで高級感のある花束になりますが、気になるのはその価格です。
花束の価格は、お花の大きさや色合い、お花の種類などによって変わってきます。また、お店によっても異なるため、花束は価格相場がわかりにくいといわれています。
小さいものであれば1,000円〜、花束としてちょうど良いサイズは3,000円〜、見栄えのするサイズになれば5,000円〜が目安とされていますが、胡蝶蘭の花束はどれくらいの価格なのでしょうか。
他のお花の花束より高価
胡蝶蘭は高級なお花として知られているため、胡蝶蘭を使った花束は、他のお花を使った花束と比べて高価になる傾向があります。
胡蝶蘭は通年手に入るお花ですが、お正月など需要が増える時期はさらに高価になることもあります。お花の大きさや、使う胡蝶蘭の量によっても変わってきますが、たとえば以下のような価格設定で胡蝶蘭の花束を販売しているお店もあります。胡蝶蘭だけを使った花束の価格です。
・40輪程度 5,000円
・80輪程度 10,000円
・120輪程度 15,000円
予算を伝えて作ってもらう
あらかじめ予算を伝えて花束を作ってもらうこともできます。胡蝶蘭は高級花材のため、既製品だと考えていた予算をオーバーしてしまうこともあるでしょう。胡蝶蘭を使った花束は4,000円〜作ってもらうことができるそうです。
胡蝶蘭の花束を作ってもらうときに伝えること

胡蝶蘭の花束をオーダーで作ってもらうとき、予算以外にも伝えるべきことがあります。花束はその場に華を添えてくれる贈り物なので、花束を作るにあたって必要な情報をしっかり伝え、イメージにあった花束を作ってもらえるようにしましょう。
花束を贈るシーン
花束をどんな場面で贈るのかを伝えましょう。
お祝いに贈るのかお見舞いに贈るのか、フォーマルな場面かカジュアルな場面かなど、贈るシーンによって組み合わせる花材やラッピングの色なども変わってきます。さまざまな状況に合った花束を作成してくれるでしょう。
また贈る相手についても伝えると、お花屋さんもイメージしやすいでしょう。贈る相手の性別や年齢、間柄、性格などを伝えると良いでしょう。
花束のメインカラー
花束の色もお任せのオーダーももちろんできますが、贈る花束のイメージが明確にある場合は花束の色も伝えましょう。
胡蝶蘭は定番の白からピンク、赤リップ、黄色、紫、青などがあります。贈る相手の好きな色がわかっていればその色を選ぶのも喜んでもらえそうですよね。胡蝶蘭は白は「清純」、ピンクは「あなたを愛します」といった色別の花言葉がつけられているので、伝えたいメッセージに近い色を選ぶのも素敵ですね。
どんな色が良いかわからない場合は、カラーイメージを参考にしてみてください。
赤系 | 豪華で力強いイメージ。勝負をかけたお祝いや還暦祝いにぴったりの色です。 |
ピンク系 | 優しく、可愛らしいイメージ。贈る相手を選ばない色です。 |
オレンジ系 | ビタミンカラーで元気なイメージ。お見舞いなどにも使える色です。 |
白系 | 清楚で優しいイメージ。結婚式や大切な日の贈り物はもちろん、お悔やみにも使ます。 |
紫系 | 優雅で高貴なイメージ。古希祝いなどに使える色です。 |
胡蝶蘭の花束の種類

あまり見かけることのない胡蝶蘭の花束ですが、どんな種類があるのでしょうか。大輪の胡蝶蘭を使ったゴージャスなものから、ミディ胡蝶蘭を使ったものまでさまざまです。贈るシーンに合わせて参考にしてみてくださいね。
胡蝶蘭をふんだんに使った豪華な花束
大輪の胡蝶蘭をふんだんに使い、ポイントにグリーンを入れた花束は、とても豪華で高級感がある花束です。
とくにビジネスシーンのお祝いや式典などのシーンで手渡しする際には見栄えも良く、喜ばれます。胡蝶蘭を惜しみなく使った花束はそのゴージャス感に驚かれるでしょう。
バラの花と組み合わせた可愛らしい花束
大輪の胡蝶蘭の花束だと豪華すぎてイメージと合わない場合、ミディ胡蝶蘭とバラの花を組み合わせた可愛らしい印象の花束はいかがでしょうか。白い胡蝶蘭に淡いピンクや黄色のバラを合わせると柔らかい印象の花束になります。
また、ピンクの胡蝶蘭に赤いバラなど同系色のお花を組み合わせると、まとまりが良くなります。胡蝶蘭とバラの組み合わせはブーケのイメージに近いかもしれませんが、母の日や誕生日の贈り物などにおすすめです。
ミディ胡蝶蘭はサイズも小ぶりで、カラーバリエーションや花びらの形も豊富です。他のお花とも合わせやすい大きさなので花束に向いています。また、大輪の胡蝶蘭ほどフォーマルにはなりませんが、上品な花束になります。
白いお花と組み合わせたお悔やみの花束
白い胡蝶蘭とその他いくつか白いお花を組み合わせると、上品なお悔やみの花束になります。胡蝶蘭は花束に少し使われているだけでも、凛とした佇まいが上品さを演出してくれます。
胡蝶蘭の花束を長持ちさせるお手入れ

胡蝶蘭の花束を贈った相手にはもちろん、自分が胡蝶蘭の花束をもらった場合も長くお花を楽しみたいですよね。
知っておきたい胡蝶蘭の花束のお手入れをご紹介します。
生ける前に水揚げする
花瓶に生ける前に水揚げをします。水揚げとは、お花がより水を吸い上げられるようにするための処理のことです。
水揚げの方法はいくつかありますが、基本的な方法は、水の中で茎を斜めに切る、水切りという方法です。このとき、清潔なハサミで出来るだけ鋭角に切ることが大切です。
ただし、胡蝶蘭は茎が硬く、水揚げしにくいため、燃焼法という水揚げ方法が有効といわれています。燃焼法は茎の切り口をガスバーナーやコンロなどで焼きます。そのことによって殺菌効果が得られ、水の吸い上げが良くなります。この一手間で切り花の花持ちが変わります。
【準備するもの】
- バケツ(水を入れるので深さのある容器ならOK)
- ライターやガスバーナー
- 新聞紙(濡らしておく)
- 清潔なハサミ、カッターなど
【燃焼法の手順】
- 茎と花を濡らした新聞紙で巻く
熱と炎からお花を守るため、濡らした新聞紙でお花から茎までしっかり巻いてガードします。
切り口を焼くので10cm〜15cmほど、茎を出しておきます。 - 切り口を斜めにカットする
水に触れる面積を少しでも広くするため、斜めに切ります。 - 切り口から1cm~2cm程度の部分を炭になるまで焼く
- 焼いたら新聞紙を外して、水を張った容器に入れる
- 数時間後、炭になった部分を斜めにカットし、新しい水に入れて完了
胡蝶蘭はとても繊細なお花なので、お花の中心部には触れないように気をつけてください。
また、火を使いますので、しっかり換気をして火傷や燃え移りには十分気をつけて作業してくださいね。
どうして水揚げが必要なの?
地面に植えられている植物は、根から水分を吸い上げて葉っぱやお花の先端まで行き渡らせています。切り花になると、根が切り取られるため、根ではなく茎の切り口から水分を吸い上げることになります。
茎の切り口はとても重要な役割を担っています。お花を買った時にジェリー状のものが茎につけられていますが、長時間持ち歩いているとしんなりしてしまっていた経験はありませんか?この状態ですと、水に生けても水を吸い上げられません。
そのため、茎を切り直して、お花の先端まで水を吸い上げられるようにする必要があります。
毎日水を交換する
花瓶の水は毎日交換してください。水が汚れてしまうと雑菌が繁殖し、切り花が痛む原因になります。
切り花延命剤を使う
切り花延命剤は2つの効果があり、水の殺菌とお花の栄養材としての効果があります。
延命剤を使った水は2、3日綺麗な状態を保つことができるそうです。なお、決められた濃度をきちんと守って使うことが、長持ちの秘訣です。
まとめ
あまり見かけることのない胡蝶蘭の花束について、おすすめのシーン、価格、種類、お手入れ方法などをご紹介しました。
胡蝶蘭を使った花束はとても豪華で高級感がある花束です。とくに式典やイベントで手渡しで贈るシーンでは見栄えが良く、目立つこと間違いなしです。
少し値が張りますが、予算に合わせて胡蝶蘭の花束を作ってもらうことができるので安心してください。鉢植えとは違い、ちょっと気軽にプレゼントできる胡蝶蘭の花束を大切な贈り物に選んでみてはいかがでしょうか。