光触媒加工の胡蝶蘭とは?その効果と人気の理由、お手入れ方法
光触媒加工の胡蝶蘭は生花と違って枯れる心配がなく、お手入れも簡単です。見た目も本物と同じくらい繊細に作られていて、見間違えるほどのものもあるくらいです。光触媒の効果や光触媒加工の胡蝶蘭が人気の理由、活用シーン、お手入れ方法、価格相場まで詳しくご紹介します。
光触媒の胡蝶蘭とは?
光触媒の胡蝶蘭とは、造花の胡蝶蘭に光触媒加工を施したものを指します。造花は枯れることがないので長く楽しめるところが魅力ですよね。その造花に光触媒加工がプラスされることによって、活躍するシーンが増え、お祝いごとだけでなくインテリアとしても多くの人に選ばれています。光触媒とはどんなものなのでしょうか。
光触媒とは?
光触媒とは、光によって化学反応を起こす物質の総称です。光触媒自体は変化しません。光のエネルギーを利用し、強力な酸化分解力を発生させることによって、臭い、菌やウイルス、汚れなどの有機物を水と二酸化炭素に分解します。
造花の胡蝶蘭には、酸化チタンが光触媒として使用されていることが多く、太陽光や蛍光灯の光が酸化チタンに当たることによって化学反応を起こし、様々な効果を発揮します。(酸化チタンは二酸化チタンと呼ばれることもあります。)酸化チタンは、光による強い酸化力と超親水性の2つの特徴を持っています。
酸化力による効果として、消臭・脱臭、抗菌・抗ウイルス、有害物質の除去などがあり、超親水性による効果としては防汚効果があります。
エネルギーとなる光については、蛍光灯の光よりも太陽光のほうがより光触媒の効果を発揮するといわれています。最近では、多くの造花や観葉植物に光触媒加工が施されています。
光触媒が使われている身近なもの
光触媒は私たちの生活空間である家の中でも多く使われています。
- 空気清浄機、エアコン、掃除機 → タバコの臭いなどを分解する脱臭機能、ウイルスや細菌を分解する抗菌機能
- 照明器具 → 表面に付着した油汚れなどによって、明るさが落ちてしまうことを防ぐ
- 浴室のタイル → 微生物によるヌメリや悪臭を分解する
光合成も光触媒反応のひとつ
植物の光合成は光触媒反応の分かりやすい例です。植物の葉に含まれる葉緑素(クロロフィル)が太陽の光を浴びることによって化学反応を起こし、植物の光合成を進めます。葉緑素自体は変化することなく、太陽の光を使って二酸化炭素と水を分解し、酸素とデンプンを作り出しています。
光触媒は安全
造花の胡蝶蘭に使用されている光触媒の酸化チタンは、ホワイトチョコレートなどの食品、化粧品、繊維などに使われており、安全性が確認されています。人体に直接使用するものばかりに使われていますね。最近では内視鏡やカテーテルなどの医療器具にも用途が広がっているそうです。このことからも酸化チタンの安全性は広く実証されているといえるでしょう。
光触媒の4つの効果
光触媒には大きく分けて4つの効果があります。
消臭・脱臭効果
タバコ、ペット、生ゴミ、トイレのアンモニアの臭いなどの生活臭を分解します。臭いの元になる物質を分解し、臭いそのものを取り除きます。市販の消臭剤のように、違う匂いを被せて悪臭をわからないようにするのではなく、化学反応によって分解するため、時間が経っても臭いが復活することがありません。
アンモニア濃度100%の中に光触媒を散布する実験では、約2時間後には99.8%を分解したという結果が出ているようです。また、この実験により時間の経過とともに分解率が低下することもわかりましたが、定期的に光触媒を散布することで解決ができるそうです。
抗菌・抗ウイルス効果
強い酸化力によってノロウイルス、インフルエンザなどの他、あらゆる細菌やウイルスを死滅させ、分解します。そして、菌やウイルスが増殖するのを抑制します。
防汚・防カビ効果
強い酸化力によってカビや表面に付着した有機物を分解し、超親水性作用によって汚れを付着しにくくします。たとえば、ガラスや鏡にコーティングした場合は綺麗な状態をキープし続け、表面も曇りにくくなります。
シックハウス症候群防止
建材や家具から発生する、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドやダイオキシンを分解し、除去します。濃度100%から、2時間後に濃度0.33%になったと実験結果があり、なんと99.6%を分解した実験結果もあるようです。
光触媒加工の胡蝶蘭が選ばれる理由
胡蝶蘭といえば生花のイメージがありますよね。生花の胡蝶蘭は強い生命力を感じることができ、生花ならではの新鮮さや透明感を楽しめることが魅力です。それでもあえて、光触媒加工の胡蝶蘭が選ばれる理由があるのです。
空気清浄効果が期待できる
光触媒の消臭効果や抗菌効果によって空気清浄効果が期待できます。玄関やトイレ、キッチンなど、家の中の匂いが気になる場所やリビングなどに光触媒加工の胡蝶蘭を置くことで、その空間の空気を清潔に保ってくれます。
生花に引けを取らない繊細さ
光触媒加工の胡蝶蘭は造花ですが、花びらや葉っぱ、根っこなど細部まで生花にそっくりに作られています。生花と見間違えるほど繊細に作られているので、お値段も生花と変わらないものもあるくらいです。
お花の色が自由に選べる
造花の胡蝶蘭はカラーバリエーションが豊富なうえ、お花の色が自由に選べることも魅力の一つです。定番の白、ピンク、リップはもちろんですが、生花では珍しく入手が難しいイエロー、ブルー、グリーン、パープルなどの色も造花なら選ぶことができます。
その他にも、生花にはないような色合いの胡蝶蘭を見つけることができるかもしれません。オフィスやお部屋の雰囲気や家具に合わせて、胡蝶蘭の色を選ぶことができます。
簡単なお手入れで長く楽しめる
すべての造花にいえることですが、簡単なお手入れをするだけで長く楽しむことができます。水やりや、温度や湿度調整に気を遣う必要はありません。造花の表面に付着した汚れやホコリを落とすだけのお手入れで、綺麗な状態をキープできます。造花なので枯れる心配もなく、ずっと楽しむことができます。
造花胡蝶蘭が活躍するシーン
造花の胡蝶蘭は生花とはまた違った魅力を持っています。光触媒加工がプラスされていることでさらに活躍する範囲が広がります。おすすめの活用シーンをご紹介します。
お祝いごとのプレゼント
生花の胡蝶蘭はもちろんですが、造花の胡蝶蘭もお祝いごとのプレゼントに最適です。枯れる心配がないので、気温や湿度などの環境を気にすることなく、ずっと綺麗な状態で飾っておくことができます。
また、光触媒加工による空気清浄効果が期待できるので喜んでもらえるでしょう。開店祝いなどで多くの胡蝶蘭が贈られている様子を想像してみてください。とても華やかで美しい胡蝶蘭が並んでいますが、たくさんの生花を一度に管理するのは少し大変かもしれません。そんなときに造花の胡蝶蘭を贈るのもひとつの心遣いかもしれませんね。
また、飲食店など、お花の香りを気にしなければならないお店も造花であれば安心ですね。
オフィスや家のリビング
贈り物として選ばれることの多い胡蝶蘭ですが、造花の胡蝶蘭はインテリアとして自分のために購入する人も多いそうです。オフィスや家のリビングなどの臭いが気になる場所におくことで、消臭・脱臭効果が期待できます。
また、生花と変わらない華やかさを持つ造花の胡蝶蘭は、落ち着いたオフィスや家のリビングを上品な空間に格上げしてくれることでしょう。お客様を出迎える玄関に飾っても良いですね。光触媒加工は半永久的に効果があるといわれているので、買い替える必要もありませんし、長く楽しむことができますね。
病院や介護施設
造花の胡蝶蘭は花粉も香りもないため、病院や介護施設などへの贈り物にも向いています。花粉や香りの影響を心配する必要もありませんし、水やりなどのお手入れも不要なので、贈られた相手やご家族の負担になることもありませんよね。
また、細菌の侵入や発生防止の観点から、生花の持ち込みを禁止している病院もあるそうです。そんな場合にも造花の胡蝶蘭はぴったりです。光触媒の消臭・脱臭効果、抗菌・抗ウイルス効果によって空間を衛生的に保つことができますし、造花の胡蝶蘭の美しい花姿に心が癒されるでしょう。
光触媒の空気清浄効果はどこまで?
光触媒の空気清浄効果は造花や観葉植物の大きさによって異なります。大きなものの方が空気清浄効果の範囲が広くなります。室内の何箇所かに置くことで、より高い効果が期待できるでしょう。