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ローズマリーの育て方・栽培方法|手入れ、剪定の仕方、増やし方も紹介

水やりは、植物の根に水をしっかりと吸収させることが目的です。また、花や葉の害虫や病気を予防するという役割も担っています。地植え・鉢植えに限らず、葉や根の状態は小まめに確認しましょう。

花後の剪定方法

縦や横へとぐんぐん伸びるローズマリーは、剪定を行って大きさを調整します。サイズや形の調整がいらない場合でも、次の花を元気に咲かせるために、不要な枝葉の切り落としが必要です。

そのまま放置していると、生長するにつれて『枝の上の方にしか花が咲かない』『下の方に葉が付かなくなった』という現象が起こります。花付きの良さをキープするためにも、花が咲き終わった後は、必ず剪定を行うようにしましょう。

ローズマリーの剪定方法と必要性

剪定は何のために必要?

生長するにつれ、ローズマリーのサイズはどんどん大きくなります。それに合わせて、適宜剪定を行う必要が出てくるでしょう。では、なぜ剪定が必要なのでしょうか。ローズマリーに剪定が必要な理由について、解説していきます。

形が崩れることを防ぐ

剪定を行う目的の一つは、『形を保つ』ことです。立性、匍匐性、半匍匐性、それぞれの生え方によって、育ち方や木の形は違います。同様に剪定のコツも異なりますが、基本的には好みの形に切りそろえていけばOKです。

また、伸びた枝から茂る葉を取り除くことにより、風通しを良くする目的もあります。湿気が苦手なローズマリーは、湿度が高いと根が弱ったり、葉が枯れたりするからです。しっかりと剪定を行って、元気に育てましょう。

木質化を防ぐ

ローズマリーの枝が硬くなり、葉が生えてこなくなる現象のことを『木質化(もくしつか)』といいます。ある程度古くなると出てくる症状です。

剪定をせずに放置すると、下の方に湿気がたまりやすくなります。その過湿状態が続けば木質化が進み、新しい葉が生えてこなくなるのです。数年にわたって剪定をしなかった場合は、そのまま枯れてしまうこともあります。葉を摘んで他の用途に使うなど、葉の間引きも大切です。

花付きを良くする

ローズマリーには、『新しい枝に花が付きやすい』という特徴があります。そのため、古い枝をどんどん切り取っていくことが必要です。毎年きれいな花を楽しみたいのであれば、適切な時期に適切な方法で剪定をしてあげることが大きなポイントだといえます。

花が咲き終わったら、遅くても1カ月以内に剪定を行いましょう。それ以降のタイミングでは、花が付きにくくなってしまいます。ローズマリーの花は4~6月頃に咲くのが一般的なので、7月くらいが剪定時期の目安です。

ローズマリーの増やし方

元気に育ったら増やしてみよう

ローズマリーが元気に花を咲かせたら、次の年に向けて増やすことを考えてもよいでしょう。ここでは『挿し木』と『種まき』の方法をご紹介します。

挿し木で増やす方法

ローズマリーは、挿し木で簡単に増やせます。その際の重要なポイントは、根を生やすことです。

うまく根を生やすには、『時期』『土』『日当たり』の3要素が必要となります。時期は5~6月、もしくは9~10月の比較的気候が穏やかなタイミングを選びましょう。

土は、新しくきれいなものを用います。古い土には雑菌が混じっていることがあり、根から雑菌が入るとそのまま枯れてしまう可能性があるからです。同様に、雑菌を増やすことを避けるために肥料も混ぜません。

また、日当たりも重要なポイントです。栽培スペースは『直射日光の当たらない明るい場所』を選びましょう。室内なら、カーテン越しの窓際、室外なら、明るい日陰に置くとよいです。

種から増やす方法

苗から育てたローズマリーが元気に育ったら、今度は種から育てる方法にもチャレンジしてみましょう。育ったローズマリーから種を採取して、それをまくことで株を増やせます。うまく発芽させることができれば、後は初回と同じ手順で育てるだけです。

種を採取するには、開花直後の剪定を省く必要があります。そのまま種が落ちてくるのを待って、拾い集めましょう。ただし、花が咲いた後のローズマリーは体力が少なく、病気への抵抗力が弱まっています。枝を残す数は最小限にして、残りは剪定してしまいましょう。

種は、花がしぼむと自然に落下します。種はとても細かいので、あらかじめ花穂に不織布などの袋をかぶせておくと、種集めがとても楽です。

ローズマリーの活用・アレンジ方法

ローズマリーの活用方法

ローズマリーの魅力の一つに、活用範囲が広いことが挙げられます。鑑賞用、料理用、そして消臭剤にも使えるのです。ほんの一例ですが、具体的な活用例を3点紹介します。

観葉植物として楽しむ

ローズマリーの枝を小さく切って花瓶に飾れば、緑のインテリアの完成です。常緑木なので一年中いつでも採取できますし、開花時期と重なれば小さな花を付けてくれることもあります。

鮮やかな緑が目を引く上に、爽やかな香りも楽しめるお手軽な飾り方です。鉢植えをそのまま部屋に飾る方法なら、さらに強い香りが部屋いっぱいに広がります。

料理に使う

ローズマリーといえば、料理用ハーブのイメージが強いのではないでしょうか。少し調べるだけで、お肉やお魚のお料理と合わせたレシピがたくさん出てくるでしょう。

イタリアでは定番の付け合わせといわれる、ローズマリー・ポテトなどもおすすめです。取れたての新鮮なローズマリーを使った料理は、食卓を豪華に彩ることができます。

乾燥させて消臭剤に

ローズマリーの爽やかな香りを応用して、手作りの消臭剤も作れます。

手順は簡単で、まずは重曹を準備します。ローズマリーの葉を採取したら、軽く洗って乾燥させておきましょう。香りをキープするために、短時間で素早く乾かすのがコツです。

乾いたローズマリーを少しずつ束ねて、室内で逆さづりにし、さらに3~5日くらい置きます。乾燥したらローズマリーの葉を細かくちぎりましょう。このとき、枝は不要なので捨てます。ローズマリーと重曹の割合を4:1くらいの割合で混ぜて、手作り消臭剤の完成です。

ローズマリーをハーブとしての楽しみ方

ハーブとしても楽しめる

最後に、ハーブとしての楽しみ方を3点ご紹介します。冒頭でも記載したように、ローズマリーは古くから薬草としても研究され、人々の生活の中で使われてきました。さまざまな効果があるとされるローズマリーを、手軽に楽しみましょう。

集中力を高める

ローズマリーは、精油にしてアロマオイルとしても使えます。ローズマリーのエッセンシャルオイルには、集中力や記憶力を高めたり、気分をリフレッシュさせたりする効果があるといわれています。古代ギリシアでは、ローズマリーの冠を身に着けて勉学に励んだとされる逸話も残されているほどです。

精神を安定させる

ローズマリーの爽やかな香りには、精神を安定させる効果があるといわれています。香りをかぐと、もやもやとしている気持ちが晴れやかになり、気持ちが落ち着くそうです。

部屋のインテリアとして活用すれば、それだけで香りを楽しめます。仕事や勉強に疲れたら、ローズマリーの香りを試してみましょう。

肌や髪への美容効果も

『若返りのハーブ』とも呼ばれるローズマリーは、ハンガリーウォーターの伝説では美容に使えるといわれています。70歳を越えてリューマチを患っていた女王が、ローズマリーの蒸留酒を使いだしたところ、病が改善して、見た目も若返ったというエピソードです。

伝説の真偽はともかく、ローズマリーの成分は、実際にスキンケアやヘアケアにも広く使用されています。

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