キュウリの栽培方法|初心者でも失敗しない育て方のコツと注意点
プランターで栽培する場合は支柱を直立させますが、地植えで2列に栽培する場合は支柱を合掌型に立ててもよいでしょう。
たくさん収穫するためのポイント
キュウリは雌花の開花から、1週間程度で収穫できるようになります。つるも実も成長が早いので、放っておくと伸び放題となってしまうでしょう。
小まめに管理することで、たくさんのおいしい実を収穫できます。栽培のポイントを見ていきましょう。
整枝・摘芯・摘花のコツ
おいしいキュウリの実を収穫するには、整枝(せいし)が欠かせません。余分なつるや雌花を摘み取り、開花や結実をさせやすくするために整枝をします。
親づるは手が届く高さまで成長したら摘芯すると、中段から子づるが出てきやすくなり収穫量を増やせるでしょう。実が増えるだけでなく、管理や収穫もしやすいです。
子づるの7節目以降は、本葉のすぐ上で摘芯します。雌花がついたら、雌花より上の葉を2枚残し先端を切りましょう。完全に葉がなくなると実がなりません。
また、苗が小さいうちに実ができると、茎や葉に栄養を回しづらくなります。苗を大きくするために、最初に咲いた雌花は摘花しましょう。
2週間に1回を目安に追肥をする
たくさんの実をつければつけるほど、土の養分の消費が多くなるので、追肥が欠かせません。肥料が足りなくなると、実をつけにくくなってしまいます。
実ができ始めた頃に1回目の追肥をし、収穫の期間を迎えたら『2週間に1回のペース』で追肥をしましょう。
1回目は株元、2回目は畝の両端の盛り上がっている部分の一方、というように場所を変えて肥料を与えると偏らずに養分を与えられます。
キュウリ(胡瓜)が曲がる?トラブルの対処法
キュウリを栽培しているとき、病害虫が発生することがあります。様子がおかしいと感じたら、早期に対応することで被害を小さく抑えられるはずです。
また、実が変形するときは、世話の方法を見直しましょう。栽培中に起こりやすいトラブルの対処法を紹介します。
キュウリがかかりやすい病気
キュウリは栽培する環境が合っていないと、さまざまな病気にかかってしまいます。例えば、多湿の状態ではべと病や褐斑病などにかかりやすいです。
べと病や褐斑病にかかると、葉の表面に黄色もしくは茶色の斑点が表れ、カビが生えます。
土壌に住んでいる糸状菌が葉に伝染することが原因なので、予防するには風通しをよくするとともに『泥はねを防ぐことが大事』です。もし、病気にかかった葉を見つけたら、すぐに取り除きましょう。
また、株が過剰に乾燥した状態だとうどんこ病の発生が心配です。葉や茎が白く粉をふいた状態となっていたら、うどんこ病が疑われます。乾燥している場合は、霧吹きで葉水を与えるようにしましょう。
気を付けるべき害虫について
4~7月頃に、キュウリが大好物のウリハムシが発生することがあるでしょう。発生すると、『葉に穴があき茶色く変色』します。
ウリハムシは複数の種類がいて、体色は茶色や黒っぽい色など、さまざまです。また、ウリハムシによく似たウリハムシモドキにも注意しましょう。
ほかにも、アブラムシやコナジラミなどの食害を受けることがあります。葉や茎に、たくさんの小さな粒状の虫が付着していたら要注意です。葉や茎が食害を受けると株が弱ってしまうので、薬剤を使用して駆除しましょう。
生育不良の対処法
キュウリの実が変形する場合、栄養や水が不足している可能性があります。栽培の初期段階で摘芯が十分でなかったり、追肥が足りなかったりすると、実の奇形が起こりやすいです。
日照不足によって光合成が十分でない場合にも、実が曲がってしまうことがあります。日当たりがよい場所で、葉を間引きすぎないように育てれば生育不良を防げます。
また、果肉に穴があいてしまう場合、水やりが足りていないかもしれません。株元をマルチングすると、水分の蒸発を防ぎながら根を守って水分を吸い上げやすくなります。
まとめ
キュウリの栽培を始める時期は、4~5月頃がおすすめです。種から育てられますが、園芸に慣れていない人は苗を購入すると簡単に栽培を始められます。
キュウリはつるを伸ばして成長していくため、支柱やネットを使ってつるが絡みつく場所を作ってあげましょう。株元から近い部分の子づるを摘み取って育てると、おいしい実を収穫できるはずです。
また、栽培中はたくさんの肥料を必要とします。収穫期に肥料が足りなくなると、実ができにくくなったり変形したりすることがあるので注意しましょう。