観葉植物をおしゃれに水槽で育てよう。アクアテラリウムに挑戦
水槽から飛び出すように配置したり、小さなコケやシダを岩に付着させたりと、さまざまな見せ方を考えてみてください。垂れさがるツル植物を入れるのも面白いでしょう。
水中作り
陸部分が完成したら、水中作りを行います。
水草を植えるときは、砂の高さまで水を入れて、水の濁りがなくなってから作業をはじめましょう。土台となる石や流木の隙間などにも水草を配置し、できるだけ自然環境に近い形を作るのがポイントです。
植え付け後、水を注入する際はホースなどを使って静かに注いでいきます。生き物を入れる場合はカルキ抜きした水を使いましょう。
レイアウトが完成したら、生き物を入れる前に濾過装置を稼働した状態で様子を見ます。
濾過の仕方はさまざま
水槽内の水は停滞しているため、生き物を飼う場合はフンやエサで水が汚れていくでしょう。バクテリアが有機物を分解することを『生物濾過』といいますが、これだけでは浄化が不十分なこともあります。
水替えが頻繁にできないことを考え『濾過装置』を設置するのがベターです。
- 底面濾過器
- 外部濾過器
- 投げ込み式の濾過器
外部濾過器はメンテナンスが楽で、投げ込み式は使い方が簡単です。水中ポンプを配する底面濾過器は水に流れができるので大きな水槽に向いています。
小型容器を用いる場合は装置が設置できないので、必然的に生物濾過に頼ることになるでしょう。こまめに水換えをする、または生き物を入れないなどの工夫をしてください。
魚やエビを飼う場合は深めの水槽を
小さな水槽でも生き物は飼育できますが、濾過装置が十分でない環境下では、汚染が進む上、ストレスがかかってしまいます。魚やエビを飼う場合は、ある程度の大きさがある深めの水槽を選びましょう。
向いている生き物
アクアテラリウムでの飼育に向いている生き物は、以下のようなものが挙げられます。十分な水量が入る深めの水槽で飼育しましょう。
- メダカ(ヒメダカ・楊貴妃メダカなど)
- エビ(ミナミヌマエビ・ヤマトヌマエビ・レッドビーシュリンプなど)
- 熱帯魚(グッピー・アカヒレ・ネオンテトラなど)
魚を混泳させる際は、魚同士の相性を考える必要があります。分からないときは、ショップのスタッフに相談してみるとよいでしょう。
アクアポニックスで水槽の水が綺麗に?
近年は『アクアポニックス』という新たなテクノロジーが登場しています。簡単にいえば、プラントの水耕栽培と魚の飼育を同時に行うことで、互いにメリットを与え合う循環型システムのことです。
たとえば、魚のエサの残りや排泄物はプランクトンによって分解され硝酸になりますが、硝酸は植物の成長にとって欠かせない栄養素です。
この仕組みを利用すれば水槽内の水質が一定に保たれ、水換えの頻度がグッと減るでしょう。
アクアポニック向けの植物は、アイビー・ガジュマル・クワズイモなどで、魚はアカヒレ・グッピー・ラスボラ・プラティーなどが適しています。
ハイドロカルチャーの根腐れ対処法
ハイドロカルチャーの観葉植物にありがちな根腐れは、根が水に浸かったままで、酸素が供給されず、呼吸できないことが原因です。
アクアポニックスを導入すると、魚の水槽とハイドロカルチャーの間を水が循環することになります。すると、根に十分な水と酸素、栄養分が行き渡り、植物は元気に育つでしょう。
まとめ
アクアテラリウムには、観賞と飼育の2つの目的があります。はじめてで「ちょっと難しそうだな」と感じたら、まずは小さなサイズからはじめてみましょう。
金魚鉢や梅酒瓶などに、好きな観葉植物を配置して、陸部分と水部分を分けるだけで、素敵な癒しの空間が完成します。慣れてきたら、徐々にサイズを拡大し、メダカやエビなどを飼育してみましょう。