ダリアの人気品種・種類とギフトにおすすめのアレンジメントを紹介
ダリアは、一輪だけでも存在感と華やかさがあり、思わず目が留まってしまいます。近年では結婚式のブーケや、和装の髪型を彩るヘア飾りとしても人気の高い花です。贈り物としても、自宅の癒やしとしてもぴったりなダリアの、魅力と種類について紹介します。
ダリアの特徴と魅力
ダリアの歴史は古く、15世紀ごろからメキシコで栽培されていたといわれています。現在にいたるまで品種改良が盛んに行われ、花の大きさや咲き方など、たくさんの種類が存在します。
花の大きさや草丈が多種多様
ダリアの花の大きさには、可憐な印象の『極小輪』から、力強く咲き誇る巨大なものまであります。花の咲き方も、シンプルな『一重咲き』から『八重咲き』『変わり咲き』などさまざまです。
草丈も多様で、まるで樹木のような高さに育つものもあれば、50cm以下までのものもあり、幅が広いです。
花形によって異なる多彩な表情
『花形(咲き方)』は大きく分けて10種類あります。
一重咲きのものには、シンプルな印象の『シングル咲き』、ヒトデのように見える『オーキッド咲き』、内側に異なる色の副弁がある『コラレット咲き』、花の中心部の筒状花が発達し菊の咲き方に似ている『アネモネ咲き(品種によっては二重・三重もあり)』があります。
八重咲きには、女性的な優美な咲き方をする『スイレン咲き』、花びらが波を打つような形の『ピオニー咲き』、まん丸な球体のように咲く『ボール咲き』、花径が5cm以下の球体状に咲く『ポンポン咲き』、細長く先端の尖った花びらがいくつも重なる『カクタス咲き』、そしてゴージャスな印象でダリアの咲き方の代表ともいえる『デコラティブ咲き』があります。
ひとえにダリアといっても、選ぶ品種によってかわいらしいものもあれば、シャープな印象のもの、そして華やかなものとさまざまなのです。
ダリアの人気品種を色別に紹介
咲き方から大きさまで、たくさんの種類があるので、選ぶときにどれがよいか悩む人も少なくないはずです。選んで間違いなしな人気のダリアを、カラー別で紹介します。
赤・ピンク系
女性に贈ったり、女子力を高めたりしたいときにぴったりなのが、赤・ピンク系のダリアです。
赤系で人気なのは、セミカクタス咲きでシャープな見た目と情熱的な赤色が印象的な『熱唱』、年中鮮やかな発色が期待できるボール咲きでかわいらしい『朝日てまり』、赤い花に白の縁取りがされコントラストが美しい『ダリーナマキシタンピコ』などがあります。赤系は結婚式で和装をする花嫁に人気があります。
ピンク系では、切り花でも流通が多く青みがかったピンク色でポンポン咲きの『ミッチャン』、透明感のあるピンク色でレトロ感のある『ティアラ』、高く伸び存在感のある大きな花を付ける『皇帝ダリア』などが人気です。
白・黄系
清楚な印象の白系で人気の品種には、中輪のデコラティブ咲きで純白の『かまくら』、オフホワイトで優美なスイレン咲きの『シベリア』、花姿が美しくインパクトのある巨大輪の『マルコムズホワイト』があります。清潔感がありながら華やかなので、ブライダルブーケや卓上花などで使用されることも多いです。
元気カラーでもある黄系では、ボリュームのあるボール咲きでやや濃い黄色の『黄望(キボウ)』、一重咲きの黄色の花に黒い葉が印象的な『ミッドナイトムーン』、レモンイエローの花の先が白色に変化する『ピーチキューピッド』が人気です。
紫・黒系
上品な印象の紫系は、コンパクトな大きさで落ち着いた淡い紫の『ムーンストーン』、大きめのボール咲きでやや青みがかったラベンダーカラーが美しい『ラベンダースカイ』に人気があります。
シックな印象の黒系で人気なのは、深みのある黒っぽい赤色でダリアの人気に火をつけたといっても過言ではない『黒蝶』、秋田県生まれのボール咲きでチョコレートのような色合いの『ナマハゲノアール』が挙げられます。
ダリアの花言葉
花をよりロマンチックに楽しむのに欠かせない花言葉は、品種によってさまざま付けられていて、選ぶときの参考にもなります。ダリアの花言葉について見てみましょう。
ダリアの花言葉の裏に隠された歴史
ダリアの花言葉は、そのゴージャスな見た目から『気品』『華麗』『優雅』が代表的です。しかし、長い歴史を経た中で、ネガティブな意味の花言葉も付けられています。
フランス革命の時代に西洋でダリアが人気になった際、不穏な社会情勢を象徴するかのように『不安定』という花言葉が付けられました。
また『裏切り』『移り気』という花言葉もあります。これは、ナポレオンの妻・ジョセフィーヌがダリアを愛しすぎるあまり生まれたエピソードによるものです。ジョセフィーヌは自分の庭以外でダリアが栽培されないようにしていましたが、侍女(または庭師という説も)の裏切りにより、ほかの庭でも栽培されてしまったことから、このような意味も含まれます。
特定の色に付けられた花言葉も
花言葉は、花の色によっても変わります。
赤は『栄華』『華麗』、白は『感謝』『豊かな愛情』、黄色は『優美』という意味がそれぞれあります。オレンジにはこのような特別な意味は存在しないようなので、全体の花言葉を当てはめるとよいでしょう。
日本国内ではピンク・紫にも特定の意味はないとされていますが、海外では、ピンクのダリアは『親切』『優雅』という意味があることから、愛する人への贈り物に最適といわれています。また、紫には『品位』『気品』という意味があるので、憧れの方へ贈る色とされています。
大切な人に贈りたいダリアのおすすめアレンジメントギフト
見た目が華やかなダリアは、贈り物にすると喜ばれることでしょう。感謝の気持ちを込めるのにはどのような形にすればよいか、おすすめのアレンジを紹介します。
大人かわいい赤系のアレンジメント
ダリアといえば外せないのが赤色です。赤には『華麗』という意味があるように、とても華やかな仕上がりになるので、何かのお礼やお祝いのときに贈れば歓声が聞けるはずです。
真っ赤なダリアだと少し華美になりすぎてしまうかもしれないので、メインのダリアは深みのある赤色を選びます。サブの花材にはくすんだ色合いのピンクや淡い紫色の小さめの花を組み合わせると、アンティークな雰囲気に仕上がります。
さわやかなオレンジ系のアレンジメント
男性へのお祝いなどにもぴったりなのが、オレンジ系の組み合わせです。フレッシュな印象で甘すぎず、かつ豪華な見た目なので、普段花に興味を抱かない相手にも喜ばれることでしょう。
ビタミンカラーの明るいオレンジに、淡い黄色や落ち着きのある薄いピンクを合わせ、すき間や周りにグリーンを細かく配置することでさわやかにセンスよく仕上がります。
かわいらしいピンク系のアレンジメント
ピンク系のアレンジは、その場にあるだけでパッと雰囲気を明るくしてくれます。淡い色合いから落ち着きある濃い色まで種類が豊富なので、贈る人のイメージに合わせて選ぶのも良いでしょう。女性への贈りものにぴったりです。
八重咲きのダリアに、コチョウランや青みを帯びた紫色のトルコキキョウを合わせると、丸みのある花材で優美な印象になります。そこにシャープな形のドラセナを入れ、縦長にスタイリッシュなシルエットで仕上げれば気高さが加わります。