ウコン(鬱金/ターメリック)の育て方・栽培方法|特徴と利用法も解説
ウコン(鬱金/ターメリック)の育て方・栽培方法
ウコンは4~6月に種ウコンを植えます。
冬の間保管しておいた球根を春に切り分けて使ってもいいでしょう。寒さに弱いので遅霜が降りた後に植えるのが無難です。
ウコンの種類を選ぶ
ウコンは秋ウコン・春ウコン・紫ウコンから選びましょう。
ウコンを植え付ける
ウコンの植え付け時期は、八重桜の咲く頃が目安です。
地植えなら30cm間隔に、プランターなら8~9号の深さ60cmくらいの鉢に1~2球がいいでしょう。植え方は深さ5cmくらいに、種ウコンを横にして埋め土をかぶせます。
ウコンの収穫の時期と方法
ウコンの収穫は11月ころです。葉が黄色くなってきたら掘り起こしてみてください。根茎が発育してたくさんの球根をつけていることでしょう。
ウコンの冬越し
ウコンは暖かい地域ではそのままでも越冬しますが、堀り起して球根を保管しておくのがおすすめです。霜が降りる所では、土の中に深く埋めます。掘り起こして保管する際は、段ボールや発泡スチロールの箱に、乾燥しないようおがくずやバーミキュライトの中に球根を埋め込みます。箱は10℃以下にならないような暗い場所に置きましょう。
ウコンの増やし方
ウコンは球根をカットし植え付けて増やします。冬に保管していた球根を春先にナイフでカットし、用意していた土に埋め込みます。毎年少しずつウコンが増えてきますね。
ウコン(鬱金/ターメリック)の利用法
栽培したウコンの利用法は多種あります。
1.ウコンを生で利用する方法
ウコンのショウガシロップ
生のウコンをすりおろし水、ショウガ、砂糖で煮詰めシロップを作ります。できたシロップを炭酸で割れば、きれいな黄色のウコン炭酸水ができます。
2.ウコンを乾燥させスライスして使う方法
ウコンを天日でよく乾燥させたら、スライスして料理に使いましょう。甘酢につけるとウコンの苦みが薄くなりそのままでも食べられます。
3.乾燥したウコンを粉砕して粉にして使う方法。
- 乾燥したウコンをミキサーなどでこまかい粉状にします。市販されている粉のターメリックと同じように、カレーなどのスパイスに使えます。
- お湯や水で煎じて健康ウコン茶として飲みます。
たくさん収穫できたウコンは生でも乾燥させても冷凍保存ができます。
カレーのスパイス
ウコンを乾燥させ粉状にするとターメリックスパイスになります。おなじみカレーのスパイスとして大活躍。自家製のターメリックを使ったカレーは格別ですね!ほかにも肉料理や魚料理のスパイスや、ターメリックの色素を活かした黄色いターメリックライスなどいろんな料理に活躍しますよ。
健康食品
ウコンは薬草です。根茎をゆでて皮を取り、生薬として利用されます。
ウコンの機能性成分クルクミンは、ポリフェノールの一種です。報告されている作用としては、抗酸化作用、抗炎症作用、肝保護作用などです。その他、美肌、消化不良改善、関節リウマチ改善も報告されています。
漢方医学では効能を利用して治療に用いられます。効能は、芳香健胃(胃を丈夫にする)、利胆(胆汁の分泌を促す)、通経(月経を起こさせる)、駆瘀血(くおけつ、血の流れを良くする)となっています。同じウコンでも秋ウコンと春ウコンでは逆の作用があります。
ウコンはサプリとしても商品化されています。健康にとても良い食品ですが、摂取過剰による肝機能障害やアレルギーも報告されていますので、健康食品程度に利用するのがベストです。
ウコン(鬱金/ターメリック)を育てる際に気をつける病気と害虫
ウコンも環境により病気になったり害虫が発生したりします。
かかりやすい病気にはアルタナリアがあります。11月ころに発生するカビによる病気です。症状は葉っぱに褐色の斑点が出てきます。広がるとウコンが枯れてしまいます。病気になった株は抜いて処分します。カビで土壌が汚染されているので、当分植物は植えない方がいいでしょう。地植えだった場合は土に苦土石灰をまいたり、肥料を混ぜたりして土を改良します。土の回復を待ちましょう。
つきやすい害虫はアブラムシです。4~6月は植物の生育期にあたり、梅雨の湿気の多い時期で高温多湿になってきます。アブラムシもちょうど繁殖期になり、この時期から大量発生します。アブラムシはウィルスを媒介するので、見つけたら早く退治しましょう。大量のアブラムシはあっという間に植物の分泌液を吸い取り、ほおっておくと植物が枯れてしまいます。ウコンは口に入れる食品に使うものなので、野菜用の薬を噴霧しましょう。
まとめ
ウコンは体に良い植物。健康食品やスパイス、天然染料としても利用価値の高い植物ですね。剪定作業はないので育てやすいでしょう。開花時期にはい緑の葉っぱの下にかわいらしい花が顔を出します。花も観賞しながら健康に良い植物を栽培してみませんか?
栽培のポイントは、夏の水やりと寒さ対策です。このことをきちんと管理できるとウコンの栽培はかんたんです。栽培・観賞・収穫・料理に活用と、たくさんの楽しみがありますよ。生薬としても効能が期待できますので、上手に利用して健康生活に役立てましょう。