イベリスとは?花の特徴・花言葉・育て方・手入れ方法を紹介
イベリスの手入れ方法や増やし方
イベリスは比較的丈夫ですが、日々の手入れを適切に行うことで元気な株が育ち、より長く花が楽しめます。耐寒性には優れているものの霜に当たると枯れることもあります。鉢植えは軒下などに移動し、庭植えの場合はマルチングなどの対策をとりましょう。
そのほか、必要な植え替えや剪定、イベリスの増やし方について解説していきます。
植え替えや鉢替え
直根性のイベリスは、根が切断されてしまうと再生が難しく、移植を嫌います。そのため、庭植えする場合は移植が必要ない場所を選んで植えましょう。
鉢植えやコンテナなどで多年草タイプのイベリスを育てる場合は、鉢に根が詰まってきたら植え替え必要です。ひと回り大きな鉢を用意し、根鉢を崩さずに植え替えてください。植え付けと同じく、3~4月、あるいは10~11月が植え替えの適期です。
剪定・切り戻し
イベリスは、ひとつの株に沢山の花をつけます。愛らしい花をより長く楽しむためには、こまめな花がら摘みが大切です。また、多年草タイプの場合は定期的に切り戻して風通しをよくし、株元が蒸れるのを防ぎましょう。特に花後や冬前に行うのがおすすめです。
イベリスの増やし方
一年草のイベリスは種で、多年草タイプは挿し芽で増やせます。
種の場合は、結実したら採取して保管し、秋に種まきを行います。花色豊富なウンベラータ種は個体差があり、親株と同じ花色にならないこともあります。
多年草タイプを挿し芽で増やす場合は、切り戻しでカットした枝を挿し穂に使います。挿し穂は5~10cmの長さにし、30分以上給水させます。用土は挿し芽用などの新しいものを用意し、よく湿らせておきます。挿し穂を土に挿したら半日陰で管理し、1カ月ほどで発根します。その後は、根を傷めないように注意しながら定植してください。古株や大株になるほど草姿が乱れ、夏に枯れやすくなるので、挿し芽で株を更新しておきましょう。
イベリスと同じ科の花
イベリスと同じアブラナ科には、数多くの植物があります。アブラナ科というとキャベツやブロッコリーなどの野菜が思い浮かびますが、ガーデニング素材として花や葉を楽しめるものも多彩です。今回はその中からスイートアリッサムとストック、ハボタンの3種類について、特徴などを紹介します。
スイートアリッサム
スイートアリッサムは、地中海沿岸が原産のロブラリア属に分類される花です。花色はピンクや白、オレンジ、紫など豊富にあり、小さな可愛らしい花を花束のようにこんもりと咲かせます。横に広がる性質を持ち、寄せ植えの足元や花壇、グランドカバーの素材として人気です。開花期は10月~翌年の4月頃、本来は多年草ですが多湿に弱いため、日本では多くの場合で一年草として扱われます。
ストック
ストックは南ヨーロッパが原産で、アラセイトウ属に分類される花です。暑さに弱く、多年草ながら日本では一年草として扱われます。草丈は20~80cmほどで花に優しい香りを持ち、一重咲きと八重咲きがあります。また、草姿もスプレー咲きタイプや枝分かれしないタイプなど、バリエーション豊富です。花色は白やピンク、黄、紫などがあり、切り花としても広く利用されています。
ハボタン
ヨーロッパが原産のハボタンは、アブラナ属(ブラシカ属)の二年草もしくは多年草です。冬から春にかけて色づく葉を観賞する植物ですが、日本には食用として江戸時代に渡来してきました。非結球性ケールがルーツとされ、葉の形がボタンの花に似ていることから名づけられました。品種改良により数多くの種類があり、背の高い切り花向きや寄せ植え向きの小型品種など、葉色や大きさもさまざまです。
イベリスの育て方で注意すべき病気・害虫
イベリスを育てる上で、注意すべき病気や害虫について解説します。
病気
乾燥気味な環境を好むイベリスは、多湿になると灰色カビ病が発生しやすくなります。茎葉などの発病部や落ち葉は早めに取り除き、病気の蔓延を防止しましょう。薬剤は、発生初期のうちに株全体にむらなく散布します。被害が広まると株ごと処分するしかないので、普段から日あたりや水はけ、風通しをよくしておきましょう。
害虫
肥料が多すぎたり株が弱ったりすると、アブラムシが発生することがあります。また、アオムシやコナガがつくこともあるので、見つけしだい防除しましょう。
まとめ
イベリスには一年草と多年草があり、春の開花期になると砂糖菓子のような多くの小花を咲かせます。温暖で乾燥気味の日あたりを好み多湿が苦手なため、育てる際は土壌の水はけや風通しをよくしてあげましょう。種や挿し芽で増やせ、品種によっては花の香りや切り花も楽しめます。ぜひ一度、イベリスの栽培に挑戦してみてください。