バジル育てに必要な肥料とは。与え方とおすすめ3選
食用でも人気のバジルは、ガーデニング初心者でも栽培しやすい植物です。バジルの家庭栽培に興味を持っているものの、どんな肥料を与えればいいかわからない人もいるのではないでしょうか。バジル栽培に必要な肥料を知り、健康的なバジルを育てましょう。
バジル栽培の流れ
肥料について知る前に、バジル栽培の流れを把握しましょう。どんな手順でバジルの栽培・収穫が行われるかを把握することで、肥料や土の選び方・それを使う目的がよりはっきりします。
種まきや植え替え
バジルは種からでも苗からでも育てられます。どちらにせよ、時期は4月下旬からゴールデンウィーク明け頃がよいでしょう。バジルの発芽や成長には、20度以上の温暖な環境が必要だからです。
種から育てる場合、最初から庭で地植えするか、ポットで育てた苗を植え替えるかの2択になるでしょう。種同士に約2cm以上の間隔をあけて種をまき、たっぷり水を与えます。葉が数枚生えてきたら混み合った部分を間引きしましょう。
苗をプランターや庭に植え替えるとき、根鉢を崩さないようにポットから苗を取り出します。うまく植えるコツは、根鉢の表面が浅く土に潜る程度の深さに穴を掘ることです。植え替え後には、たっぷり水を与えましょう。
収穫や剪定
7~10月頃がバジルの収穫時期です。収穫量を増やすため、6~8月頃に『摘芯(てきしん)』をしましょう。摘芯は茎の先端を摘む作業のことで、脇芽の成長を促します。つぼみが開花する前に摘芯すると、葉が硬くなるのを防げます。
摘芯以外にも、7月上旬ごろに『切り戻し』をしましょう。剪定(せんてい)の一種である切り戻しは、枝や葉を切り落として葉の間の風通しや日当たりをよくしたり、株全体の形を整えたりする作業です。
茎が約20~30cmに育ったら、地面から2~3節辺りをカットしましょう。茎や葉の全体量が1/3~半分ほどにするのが切り戻しの目安です。バジルの収穫は、摘芯や切り戻しを兼ねて行うとよいでしょう。
肥料の必要性と与え方
肥料の必要性や与える目的を知れば、より安心してバジルを育てられます。肥料の必要性や与え方に加え、肥料を与える際の注意点を押さえ、適切な栄養をバジルに届けましょう。
肥料切れでは枯れてしまうかも
高温多湿な環境に強い丈夫な植物として、バジルは知られています。ただし、お手入れが不要なわけではありません。特に収穫後に食べるのを楽しみにバジルを育てるのであれば、元気に育てるための環境を整える必要があります。
バジルは根から必要な栄養を吸収します。根の届く範囲にある土からしか栄養を取れないため、必要な栄養を取り終えれば土に含まれる栄養が不足するでしょう。バジルに必要な栄養が足りない場合、大きく育たなかったり茎や葉の状態が悪くなったりする原因になります。
植物の成長に必要な栄養素を補うためにも、肥料を与える必要があります。これは水と液体肥料だけで育てる水耕栽培でも同じです。
適切な肥料の与え方
バジルに肥料を与えるのは、植え替えのタイミングです。このときにあたえる肥料を元肥(もとごえ)といいます。
元肥には緩く長く効果が持続する『緩効性肥料』を与えましょう。地植えの場合、バジルを植える前に腐葉土や堆肥を土に混ぜて耕します。
植え替えから約1カ月が経過すると元肥が切れるため、追肥を与えましょう。土や根に近い葉の色が悪くなれば、肥料切れのサインです。
追肥は絶対に与えなくてはいけないものではありません。バジルの様子を見ながら、約7~10日に1回を目安に肥料をあげましょう。
肥料焼けに注意
肥料を与えるときの注意点は、与え忘れではなく、与え過ぎによる『肥料焼け』です。肥料焼けとは、不適切な肥料の与え方によって植物に肥料の成分が悪影響を及ぼすことを指します。
肥料焼けの影響は根にも葉にも及ぶ可能性があり、場合によってはせっかく育てたバジルが枯れてしまいます。肥料焼けを防ぐためにも、どんな肥料を使う場合でも説明書に記載されて使用量や方法、施肥の頻度を守りましょう。
おすすめの肥料
肥料にも、商品によってさまざまな特徴があります。肥料選びに迷ったら、これから紹介する3種類の肥料を参考にするとよいでしょう。
ハイポネックス いろいろな野菜用液体肥料
『ハイポネックス いろいろな野菜用液体肥料』は、野菜やハーブ類に使える液体肥料です。15種類の養分とアミノ酸がバランスよく配合されているのが特徴で、ミネラルが豊富でおいしいバジルを育てられるでしょう。
国の肥料登録の基準を満たしているため、バジルを食べるのを楽しみにしている人でも安心して使用できます。バジルに使う場合、『ハーブ類』の説明書を参考にしましょう。肥料を与える頻度は1週間に約1回です。
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MOO&PLANT オーガニックの液肥
『MOO&PLANT オーガニックの液肥』は、植物だけでなく植物が育つ土壌にも配慮の行き届いた液体肥料です。肥料の成分は植物だけでなく土にいる微生物のエサにもなり、土壌の改良効果も期待できます。
希釈しなくても肥料焼けしないため、植物に直接スプレーできるプッシュボトルタイプを使ってもよいでしょう。プッシュボトルなら、希釈時に液肥をこぼしたり手や服が汚れたりする心配はありません。オーガニックで匂いもしないため、小さい子どもやペットがいる家庭でも安心して使えます。
花ごころ ハーブ・香草の肥料
『花ごころ ハーブ・香草の肥料』は、粒状タイプの肥料です。緩効性肥料のため、植え替えのタイミングで与える肥料として適しています。元肥だけでなく、追肥としてもこの肥料は使用可能です。
この肥料はハーブだけでなく香草にも使えるもので、バジルの持つ豊かな香りをさらに強くしてくれるでしょう。有機質を多く含むため、食用のバジル栽培にも安心して使えます。
まとめ
バジル栽培にあたって、肥料は重要な役割を果たします。食べる前提でバジルを育てるのであれば成分にもこだわり慎重に肥料を選びましょう。肥料焼けを起こさないためにも、説明書に記載された容量・使用方法を守って正しく使うことが大事です。
バジル育てに必要な肥料や与え方を知り、元気でおいしいバジルを栽培しましょう。