観葉植物に欠かせない赤玉土の役割とは?適切な配合で長持ちさせよう
水はけに優れた土づくり
乾燥に強い観葉植物には、程よい保水性と、優れた排水性のある土が必要です。冬の休眠期に入ると、植物が水をほとんど吸い上げなくなることを考慮して、水はけのよさを最優先に考えます。
乾燥しすぎても、湿りすぎてもNGなので、赤玉土6、腐葉土3、パーライト1の割合でブレンドしましょう。
赤玉土でもカビが生えるのはなぜ?
赤玉土は栄養を含まない無機質で、腐葉土や有機肥料に比べれば、虫やカビは発生しにくいです。しかし、手入れや環境が不十分であれば、赤玉土にもカビや虫が発生する可能性はあるでしょう。
水分があれば発生の可能性はある
目に見えないカビの胞子は、風に乗ってあちこちに飛散し、着地した場所が生育の条件に合っていれば、わずか数時間で発芽をはじめます。
カビが生育する環境の条件は、日当たりが悪いこと、そして湿り気があることです。カビが繁殖する温度は、5~35℃と幅広く、気温が低い冬場を除いて、いつでもどこでも発生する可能性を秘めています。
たとえば、無菌の赤玉土のみを使った鉢植えでも、水分を含み、表面にわずかな汚れやほこりが付着していれば、それを栄養源にしてカビはどんどん繁殖するでしょう。
原因を見極める
カビが発生したら、原因がどこにあるのかを見極めましょう。
- 日当たりの悪い場所に置いている
- 風通しが悪く、湿気の多い場所に置いている
- 受け皿の水を捨てない
- 家にいる時間が少なく、こまめな換気をしていない
- 鉢の土が常に湿り気を帯びている
- 有機肥料を与えすぎている
観葉植物のなかには耐陰性が高い種類もありますが、日陰だけに置かず、1日に数時間の日光浴をさせるのが好ましいでしょう。
また、よくありがちなのが『水やりのタイミングの誤り』です。土の表面は乾いているように見えても、土の中は湿っているケースは少なくありません。
1人暮らしのアパートなどで窓があまり開けられない人は、小型のサーキュレーターを使い、室内の空気を循環させましょう。
無機質の土、肥料の割合を見直す
土の中に、カビのエサとなる栄養素が豊富に含まれていれば、カビは繁殖しやすくなります。カビやコバエが好むのは、腐食した葉を原料とした『腐葉土』や動物の糞や植物性の有機物を含む『有機肥料』です。
赤玉土を増やしたり、有機肥料を化成肥料に変えたりするだけでも、カビや虫の発生はグッと減らせます。
なお、『観葉植物用土』などの市販の培養土を使用している人は、肥料成分の量を確認してください。培養土にはあらかじめ肥料成分が含まれていますが、それを知らずに肥料を加えてしまう人もいます。
肥料過多は、植物に影響が及ぶだけでなく、カビや虫が繁殖しやすい環境をつくります。
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まとめ
植物のすこやかな成長に必要なのは、栄養が豊富な土や肥料だけではありません。根に酸素や水を行き渡らせ、根腐れを防ぐための『通気性』や『水はけ』なども重要な要素であることがわかったでしょう。
赤土玉は園芸では万能用土といわれており、さまざまな植物に使うことができます。
初心者は培養土を使うのが便利ですが、慣れてきたら、自分で土をブレンドしてみましょう。