もらった胡蝶蘭、どうやって育てるの?胡蝶蘭管理マニュアル
肥料はあげなくて大丈夫
秋は胡蝶蘭が休眠に入る時期です。肥料はあげなくて大丈夫です。
冬(12~2月)
寒さに要注意!室温は20℃くらいに保ちましょう
胡蝶蘭の管理で一番難しい季節です。胡蝶蘭は15℃以下で休眠状態になり、10℃以下で枯れてしまうともいわれています。日中は20℃ほど、冷え込む夜でも10℃以上の室温を保ちたいところです。夜になったら胡蝶蘭の場所を移動させたり、鉢を新聞紙でくるむと室温を保ちやすいでしょう。
水やりは20日に1回、室温かぬるま湯のお水を
冬場はお水はごく少量で大丈夫です。水を多く上げてしまうと根腐れを起こしてしまいます。日数は目安なので、水をあげる前に植え込み材が乾燥していることをちゃんと確認しましょう。植え込み材がまだ湿っていたらお水はあげなくて大丈夫です。
葉っぱへの霧吹きは毎日でもOK、肥料はあげなくて大丈夫
引き続き乾燥する時期ですので、葉っぱへの霧吹きは毎日行っても問題ありません。秋同様、育成期ではありませんので、肥料はあげなくて大丈夫です。
花が咲きおわった後の胡蝶蘭はどうする?
お花が咲きおわったら胡蝶蘭は終わりだと思っていませんか?実は胡蝶蘭は、ちゃんとお世話すれば何度でも花茎が伸びてお花を咲かすことのできる、強いお花です。ここでは、来年以降にまたお花を咲かせるための方法と、すぐにお花を咲かせる二度咲きの方法をご紹介します。
次のお花への準備、花芽を出させましょう
お花が咲きおわったら、花茎を根元から切ってください。こうすることで、株が栄養を蓄えられる状態になり、株が強くなります。はさみは園芸用の消毒剤を使うか、刃を火であぶることで消毒してから使うとよいでしょう。
花茎が伸びる前に、葉の間から少し出た芽のことを「花芽」と呼びます。うまくいけば、次の春にお花を楽しめるようになりますが、環境によっては次のお花まで2~3年かかる場合もあるようです。寿命の長い胡蝶蘭ですから、気長に待ってあげましょう。
すぐにお花を咲かせたい方は、二度咲きにチャレンジ
花茎の節を下から4~5節ほど残して切ってください。切った花茎の節から花芽が伸びてきます。
早ければ数か月で二度目のお花(二番花)を咲かすことができますが、株が弱ってしまうため、次の年にお花が咲かない場合があります。胡蝶蘭を長く楽しみたい!という方は、先に紹介した根元から切る方がよいでしょう。
胡蝶蘭は植え替えが必要?
胡蝶蘭というと、毎年植え替えが必要と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここでは、どのような場合に植え替えが必要か、確認していきましょう。
植え替えが必要な胡蝶蘭の条件、植え替え方法
植え替えが必要な条件は次の2つです。
3本立て・5本立ての寄せ植えで、花が咲き終わっていること
一つの鉢に寄せ植えされていると、根っこが伸びて鉢の中がきつくなってしまいます。 一株ずつ分けてあげると、胡蝶蘭も過ごしやすくなります。
2年以上、植え替えをしていないこと
毎年植え替えを行うと、根っこを傷つけてしまう可能性があります。かといって植え替えをしないと植え込み材が腐ってしまうことがあるので、2年を目安に植え替えを行いましょう。
植え替えの詳しい方法については、こちらの記事をご覧ください。下準備から実作業まで、詳しくお伝えしています!
胡蝶蘭がこんな姿になったら気をつけて!
ここまで、胡蝶蘭の基本的な管理方法をご紹介してきました。最後に、胡蝶蘭の葉っぱが落ちてしまった、変色してしまった、などのトラブルへの対処方法をご紹介します。お水をあげるときなどに、このような姿になっていないかチェックしてみてください。
葉っぱが黄色くなってしまった!
黄色くなるのは生理現象による葉落ちです。病気ではありませんので、安心してくださいね。黄色くなったら役割がおわったというサインですから、ちぎり取ってください。後ろから前にちぎると、株にかかる負担が少なくなります。
葉っぱが白または黒っぽくなってしまった!
残念ながら、強い光があたったことによる「葉焼け」の状態です。色が抜けたように白くなるか、焦げたように黒くなります。この状態になってしまったらもとには戻りませんので、日かげに移動させてください。
葉っぱにしわがはいってしまった!
葉っぱには水分を蓄えているので、しわがはいっている状態というのは水分が足りていない状態です。水やりをちゃんとしていたのに、しわがはいってしまったという場合は、根腐れを起こして、ちゃんと水を吸い上げられなくなってしまったからだと思われます。残念ながらしわはなかなか元には戻りませんので、これからの水やりは気をつけましょう。
根っこが黒くなってしまった!
根腐れの状態です。そのままにすると悪化してしまいますので、腐った根っこを切って、植え替えを行いましょう。基本的には水のあげすぎが原因です。何度も繰り返しになりますが、水は乾いたらあげる、を守ってくださいね。
まとめ
胡蝶蘭は育てるのが難しいと思われる方も多いと思いますが、大切なことは、風通しのよい温かい場所に置き、水やりは植え込み材が乾いてから行う、ということが基本の管理方法です。
何か迷ったときは「胡蝶蘭は熱帯雨林が原産」ということを思い出して、それに近い環境を整えてあげましょう。
また、胡蝶蘭が枯れてしまうのは水のあげすぎが原因のことが多いといわれています。大切に育てたい気持ちはわかりますが、乾燥には強いから少しお水をあげなくても大丈夫、くらいの気持ちでいると、ちょうどいいのかもしれませんね。