アスパラガスの花言葉の意味・由来|花の特徴や種類・誕生花も紹介
食用としてはもちろん、観賞用としても人気で、馴染みのあるアスパラガス。そんなアスパラガスの花言葉の意味や由来をご存知ですか?あまり知られていないアスパラガスの和名や、種類についても合わせて紹介します。
アスパラガスの花言葉の意味と由来
アスパラガスの花にはどんな意味の言葉が存在するのでしょうか?由来も合わせて紹介します。
アスパラガス全般の花言葉
アスパラガスには「何も変らない」「私が勝つ」といった花言葉が存在します。
アスパラガスの花言葉の由来
それぞれの花言葉の由来を見ていきましょう。
「私が勝つ」
普段食用として流通しているアスパラガスは、土から芽を出して少し成長した若い茎を収穫したものです。その茎を放置してしまうと、竹のようにスクスクと大きく成長してしまいます。
そして大きくなったアスパラガスは、松葉のように枝がわかれてしまいます。実はこの枝は極細の茎で、それがトゲのように見えることに由来してこの花言葉がつけられました。
「何も変わらない」
食用でないアスパラガスは、成長しきるといつまでも青々しく生い茂ります。成長しきってしまうと、「何も変わらなない」姿からこの花言葉がつけられました。
アスパラガスの西洋(英語)の花言葉
アスパラガスは英語圏で「Fascination(魅惑)」といった意味が込められていると言います。理由ははっきりとしていません。
アスパラガスの和名と英名。それぞれの由来は?
アスパラガスは英名からきている外来語ですが、実はあまり知られていない日本語の名前も存在します。一体どのような呼び名があるのでしょうか?
和名とその由来
和名では「オランダキジカクシ(阿蘭陀雉隠)」や「オランダウド(阿蘭陀独活)」などと呼ばれています。名前にオランダが付くのは、江戸時代にアスパラガスがオランダ船から持ち込まれたことに由来しています。しかし最初は観賞用としてしか使われていませんでした。日本で食用とされたのは明治時代以降で、大正以降に国内での栽培が本格的に始まりました。
”キジカクシ”という言葉は、成長しきると細かく極細の枝に分かれ、鳥類の一種であるキジが隠れられるほどに生い茂るためその名がつきました。
“ウド(独活)”は、日本で昔から山菜として親しまれてきたウコギ科タラノキ属の多年草です。見た目は食用とされるアスパラガスに非常に似ているのでオランダウドといった名前がつけられたのでしょうか。
英名とその由来
英名でもあるAsparagus(アスパラゴス)とは、ギリシャ語で「甚だしく裂ける」という意味で、細かく分かれた茎が甚だしく裂けている姿に由来しています。
アスパラガスの歴史
アスパラガスはヨーロッパが原産とされる植物です。日本に伝わったのは江戸時代以降ですが、世界の歴史的に見ると、この植物はかなり昔からヨーロッパの人々に親しまれていたことがわかります。
アスパラガスの歴史は紀元前2,000年頃にさかのぼります。最初はそこら辺の木の下に自生している山菜のような存在で、採取できるシーズンを毎年楽しみにするほど、当時の人々にとっては特別な食材でありました。そして、古代ギリシャ・ローマ時代には栽培が始められました。中世になると痛風などに効用がある薬としても用いられました。
また、ヨーロッパ以外の人々にもアスパラガスは人気だったようです。古代エジプト王朝の頃、上流階級の人々がアスパラガスを高級食材として扱っていたことが、残された壁画をみるとわかります。しかしこの当時は現在のようなアスパラガスではなく、極細の茎状態のものが食べられていました。
アスパラガスの種類・品種
アスパラガスは食用と観賞用に大きく分けられます。食用にはグリーンアスパラガス以外にもホワイトアスパラガス、ミニアスパラガスなどが存在しますが、観賞用はさらに多く、約120種類あるといわれています。
観賞用アスパラガスの種類を紹介!
江戸時代に日本に伝わったアスパラガスは、当初観葉植物としてのみ用いられ、室内や庭で育てられました。そんな観賞用植物にはいくつかの種類が存在します。ここではその中の4つを紹介します。
アスパラガス・セタケウス・ナナス
最も有名な観賞用アスパラガスがこの種類です。成長すると茎がつる状になることが特徴です。別名シノブボウキと呼ばれ、見た目は細くてか弱そうなわりに意外と丈夫な植物です。
アスパラガス・スプレンゲリー
この種類は葉が細長く、暑さ寒さそして乾燥にも強いので園芸用として多くの人によく用いられます。茎にトゲがあるのも特徴で、別名スギノハカズラと呼ばれます。
アスパラガス・スライマックス
丸みがかった葉がつる状でトゲのない茎にたくさんついているのが特徴です。つるが非常に伸びやすいため、フラワーアレンジメントなどに用いられることが多いです。
アスパラガス・マコワニー
葉が細長く、見た目がフワフワしているのが特徴のアスパラガス。耐寒性、耐暑性がすぐれており、フラワーアレンジメントや切り花などに使われることが多いです。原産国は南アフリカで、別名ミリオクラダスといいます。英名はポン・ポン アスパラガスと呼ばれ、これはこのポンポン、フワフワした見た目に由来しています。
誕生花がアスパラガスなのは何日?
アスパラガスは5月頃から咲き始める花です。そのため、5月25日の誕生花とされています。
アスパラガスの基本情報
アスパラガスの基本情報は以下の通りです。
科・属 | ユリ(キジカクシ)科・クサスギカズラ属 |
和名 | オランダキジカクシ(阿蘭陀雉隠) |
英名 | Asparagus |
学名 | Asparagus officinalis |
花色 | 白 |
原産地 | 地中海東部/南ヨーロッパ |
開花期 | 5~7月 |
アスパラガスの特徴(花の色・形や開花時期)
アスパラガスは5月頃になるとクリーム色っぽい白の釣鐘型の花を咲かせます。葉は退化しており、「葉状枝」という糸状の偽葉が交互に1枚ずつ付いているのが特徴です。今でも花束の飾りなどに使われています。
植え付けてから収穫ができるまでは3年かかりますが、一度土から顔を出すと成長スピードが非常に速く、1時間で1cm近く伸びることも。そのため「暴れん坊野菜」と呼ばれることもあります。
まとめ
栄養満点で美味しいだけでなく、春には小さくて可愛らしい花を咲かせるアスパラガス。栽培期間が長く、比較的育てやすいので、お家のガーデニングに取り入れてみてはいかがでしょうか?