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オルレアとは?花の特徴・花言葉・育て方・手入れ方法を紹介!

オルレアは、レース模様のような花を咲かせることで知られています。白い花はほかのどのような色の花ともよく馴染み、庭や花壇などに用いる花材として人気です。清楚な印象のオルレアを、自宅で育ててみましょう。花の特徴や詳しい栽培方法を紹介します。

オルレアとはどんな花?

オルレアとはどんな花?

ほかの花とあわせても単体でも、純白の美しい花は癒されますよね。一見儚げに見えるオルレアですが、性質は大変強健です。それではオルレアの基本的な情報や特徴を、花名の由来と合わせて見ていきましょう。

オルレアの基本情報

科・属セリ科・オルレア属
和名オルレア、オルラヤ、ホワイトレース
英名Orlaya
学名Orlaya grandiflora
花の色
原産地ヨーロッパ
開花期4月中旬~7月頃

オルレアの葉はニンジンに似ており、一見してセリ科だとわかります。日本での栽培はまだ歴史が浅いですが、ここ数年、庭のアクセントとしてよく親しまれるようになってきました

オルレアの特徴

ヨーロッパが原産のオルレアは、白く清楚な花とシダのように細い葉が特徴的です。本来は多年草ですが、高温多湿に弱く夏の暑さで枯れてしまうため、日本では秋まきの一年草として扱われています。耐寒性に富み性質も強いので、病害虫の被害もあまりありません。鉢植えでの極端な水切れや根腐れでも起こさない限り、問題なく育ちます。多少痩せ気味な土壌でもこぼれ種で増える、初心者にも育てやすい花です。ただし、根が傷つくのを嫌い、大きく傷めると枯れてしまうこともあります。

栽培環境は日あたりを好み、草丈は60~100cm程度まで育ちます。草丈が高い花の中には風雨で倒れてしまうものもありますが、オルレアの花茎は強く多少のことでは倒れたりしません。そのため、レースのように繊細な花は切り花としても人気です。

花名の由来

英名および学名についているOrlaya(オルレア)は、この花の登記申請者がモスクワの友人医師Johann Olrayへの献名で名付けたものです。grandifloraには「大花の」という意味があり、オルレアが株に対して大き目な花をつけることに由来しています。また、ホワイトレースという流通名は、白いレースのような花姿からきたものです。

オルレアの開花時期や見頃の季節

オルレアの開花時期や見頃の季節

オルレアの開花時期は4月中旬~7月頃です。最も見頃になるのは5~6月で、複数株を群生させたり切り花として花瓶に生けたり、好みの方法で花が楽しめます。切り花の花持ちも良好で、近年では生花店などでもよく見られます。

オルレアの花言葉と由来

オルレアの花言葉と由来

オルレアには、「可憐な心」「静寂」「こまやかな愛」などの花言葉がついています。これらの言葉は、白いレースのように繊細な花姿に由来したものです。

オルレアの種類・品種

オルレアの種類・品種

オルレアには原種のグランディフローラと、グランディフローラを園芸用に改良したホワイトレースがあります。ここではその2種に加えて、従来品種よりもコンパクトに改良されたピエリスホワイトを紹介します。

グランディフローラ種

グランディフローラは、乾燥した草地を好むオルレアの原種で、地中海地方に自生しています。かつてはオリーブ畑やブドウ畑などでよく見かけられましたが、徐々に減少して近年では絶滅に近い状態とのことです。

ホワイトレース

グランディフローラを園芸用に品種改良したものですが、草丈や花弁にグランディフローラとの大きな違いはありません。中央に集まる小さな花を、円を描くように大きな花が取り囲む姿は、丸いレース編みのような可愛らしさです。

ピエリスホワイト

コンパクト品種のオルレアで、草丈は20~50cm程度です。花径も従来品種に比べて若干小さ目なので、栽培場所が狭い場合や鉢植えで育てたい人に適しています。

オルレアの育て方・栽培方法

オルレアの育て方・栽培方法

初心者でも育てやすいオルレアですが、より元気に育ててたくさんの花を楽しむために、栽培のポイントを確認しておきましょう。苗から育てる場合には、購入前に栽培環境を整えておいてください。オルレアの苗は、春になると園芸店やホームセンターなどの店頭に並び始めます。それでは適した用土や植え付け方法などを、順を追って解説します

用土

水はけのよい土が適しています。鉢植えは市販の草花用培養土を用いるか、小粒の赤玉土7:腐葉土3で配合するとよいでしょう。庭植えで水はけが悪い場合には、腐葉土を混ぜ込んで適した環境を作ってあげましょう。

植え付け方法と時期

苗を植え付ける適期は、3~4月頃です。根が枝分かれすることなく地中深く伸びる直根性なので、苗が手元に来たらなるべく早く植え付けましょう。鉢底ネットや鉢底石を敷いた植木鉢を用意し、根を傷めないよう根鉢は崩さずに植え付けます。その後はたっぷりと水を与えましょう。

種から育てる場合、適期は9~10月頃です。通常、種まきをする場合はポリポットや種まき用トレイなどを使いますが、直根性のオルレアは移植を嫌い、度々動かすと根付きも悪くなります。鉢植えでも庭植えでも、直播きしましょう。庭植えであれば、こぼれ種でもよく育ちます。種まきから発芽までは、2週間前後です。

肥料と水やり

肥料 庭植えの場合には、元肥として緩効性肥料を少量施しておきましょう。オルレアは肥料が多すぎると葉ばかりが茂って花付きが悪くなります。そのため、追肥はしません。鉢植えの場合も元肥の緩効性肥料を与えますが、市販の培養土を使う場合は必要ありません。

水やり 庭植えの場合は、根付いた後は特に必要ありません。乾燥が続く場合のみ水やりをしましょう。水が足りないと全体がしなってくるので、すぐにわかります。鉢植えの場合は、表土が乾いたらたっぷりと与えます。乾燥と過湿共に弱いので、乾かしすぎや水やりのし過ぎに注意しましょう。

オルレアの手入れ方法や増やし方

オルレアの手入れ方法や増やし方

ほかの草花と同じく、オルレアも手入れ次第で長く花を楽しめます。剪定なども特に難しい作業はなく、株の増やし方も比較的かんたんです。それぞれの手順を紹介していきます。

植え替えや鉢替え

オルレアは日本では一年草扱いなので、植え替えや鉢替えの必要はありません

剪定・切り戻し

生育が旺盛な株では、花同士がぶつかり合うように茂る場合があります。多くの花がついた姿は見事ですが、そうした株はどうしても弱ってしまいがちです。ところどころ間引くように剪定をしましょう。短めに切ってもきちんと脇芽がでてくるので、心配はいりません。間引くことで風通しがよくなり、株元にも日があたるようになります。間引いた花茎は、花瓶に挿して楽しみましょう。

また、受粉して種ができるとそちらに養分を取られてしまいます。咲き終わって花弁が散った花茎はすぐに切り取りましょう。

オルレアの増やし方

オルレアは種で増やします

種を取るには、咲き終わった花をそのまま放置して種が熟すのを待ちましょう。株全体が枯れて黒くなってきたら、種を取ります。種には半面にイガイガがあり素手で触ると痛いので、手袋をはめて作業しましょう。採取した種は封筒などに入れ、秋の種まきまで保管します。

オルレアで気を付けたい病気や害虫

オルレアで気を付けたい病気や害虫

丈夫な性質のオルレアは、病気にかかったり害虫がついたりすることはめったにありません。とはいえ、栽培環境次第では病気にかかる可能性もあります。また、食害などがなくても気を付けたい虫もいるので、チェックしておきましょう。

病気

性質が強いので、苗が育ち始めてから枯れるまで病気はほとんど発生しません。ただし、風通しが悪いなどの環境下では、まれにうどんこ病や灰色カビ病などにかかることがあります。薬剤で防除しましょう。

また、まれに立枯病に感染することがあります。立枯病は土壌感染するので、根や地際の茎から侵されていきます。植え付け前に土壌を消毒することで防げますが、さまざまな植物が植えられた家庭の庭ではそれも難しいものです。連作を避けることである程度は防げるので、こぼれ種で増やす場合には気を付けてください。育成中に発生した場合は、株を抜き取って処分します。

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