観葉植物に虫がつく原因とは?予防で観葉植物を守ろう
カイガラムシが成虫になると固く丸い貝殻をもつようになり、この貝殻があるせいで薬剤が効きにくくなります。そのため、早期発見・早期駆除がポイントと言えます。
もし薬剤が効かない場合は、爪楊枝などを使って1つ1つ除去しましょう。地道な作業ですが、増殖を防ぐためには少しでも早い対応が賢明です。
繁殖しやすいコナカイガラムシ
カイガラムシの仲間で、白い体が特徴の『コナカイガラムシ』という害虫もいます。見た目は白いダンゴムシのような姿ですが、攻撃するとオレンジ色の液体を分泌して威嚇してきます。
繁殖力が高く、植物の葉や新芽を食べてしまうため、見つけた場合は早急に駆除しましょう。コナカイガラムシの排泄物は粘り気があるので、すす病を発症した場合、すす病菌が排泄物に付着して、植物の光合成を妨げることが考えられます。
周りの観葉植物に繁殖しないよう、薬剤などで早めの駆除を心がけてください。
排泄物により被害が広まるアブラムシ
黄緑色をしたアブラムシは、植物の栄養分をエサにして茎や幹に住みつきます。植物の栄養をとり、生育を阻害してしまうのです。
さらにアブラムシが発生すると、その被害は一気に広がる危険があります。なぜならアブラムシの排泄物は、アリなどの昆虫を呼び寄せてしまうからです。
それだけでなく、アブラムシはウィルス病を媒介します。病気にかかっている植物の汁を吸い、そのときについたウィルスを他の植物に運んでしまうのです。媒介するウィルスは、『キュウリモザイクウィルス』や『カブモザイクウィルス』などがあります。
植物は、大量のアブラムシに侵されると枯れてしまいます。そのため、『窒素分の多い肥料を与えすぎない』『密植状態にしない』ことを心がけ、アブラムシ対策をとりましょう。
土で飛び跳ねる黒い小さい虫の正体は?
黒くて小さい虫が、観葉植物の土の表面で飛び跳ねていませんか?その虫の正体は、もしかすると『トビムシ』かもしれません。
トビムシとはどんな虫なのか、どうやって駆除・予防すれば良いのか、詳しく解説します。トビムシが発生している場合は、早急な駆除が必要です。
トビムシの可能性大
『2〜3mmくらいで小さい』『黒い』『土で飛び跳ねる』この3つが当てはまったら、その虫はトビムシと判断して良いでしょう。害虫名がわかれば、駆除方法がすぐに見つかります。
トビムシは、ジメジメした湿気の多い場所で発生しやすい傾向があります。土壌の分解を促す益虫としても知られており、植物にとって有害ではありません。しかし、1匹ではなく大量発生することが多いため、不快感があるでしょう。
その不快感から、大切に育ててきた観葉植物を処分してしまうケースも多々あります。しかし、きちんと見極めて駆除できれば、トビムシを完全に排除することができるのです。
黒以外の色をしていることも
トビムシの特徴は黒いと解説しましたが、実は黒以外の色をしたトビムシもいます。その色は、白色・緑色・紅色などです。
色は違っても大きさは同じ、頭に触覚を2本もっています。湿気の多い場所を好むので、観葉植物をお風呂やキッチンに置いてある場合は注意が必要です。
駆除や予防方法は簡単
駆除する場合は、まず観葉植物を日当たりの良い場所に移します。湿気のある土を乾燥させることがポイントです。それでも気になるときは、新しい鉢に変えると良いでしょう。
そのうえで、ムシや土に向かって殺虫剤を吹きかけます。これで駆除できますが、湿気の多い環境では再び発生する可能性があるので、置き場所を変えるか風通しを良くするようにしてください。
予防方法としては、有機肥料ではなく化学肥料を使用することをおすすめします。トビムシは有機物を好むからです。また木製の鉢は、腐るとトビムシの発生源になるので、あらかじめ殺虫剤をかけておくと良いでしょう。
観葉植物用の虫除けスプレーはある?
観葉植物に虫がついても駆除する方法はありますが、予防しておくことが大切です。しっかり予防しておけば、駆除に時間をかける必要がなく、不快な思いをすることもありません。
観葉植物に使える虫除けスプレーを使って、あらかじめ害虫対策をしましょう。おすすめのアイテムを3つご紹介します。
虫の予防に 木酢液
虫の予防には、まず『木酢液』がおすすめです。木酢液とは、炭を作るときに発生する水蒸気を冷やして液体にしたものです。色は褐色で、燻製のようなにおいがします。
忌避剤としての役割があり、アブラムシなどの害虫を寄せ付けません。さらに希釈した木酢液を植物の葉に直接散布すると、植物の代謝が上がり成長が促されます。土に散布すれば、土壌内の微生物が活発になるでしょう。
ただし、木酢液の濃度が濃すぎると、植物にとって毒になるので希釈するときは気をつけてください。目安は、2lのペットボトルにティースプーン1杯程度です。
アルコールなどさまざまな成分が含まれる
木酢液は、その90%が水です。残り10%は酢酸、その他アルコール類をはじめエステル類やフェノール類などさまざまな成分が含まれています。
ただし木酢液と言っても、その品質は使用されている樹木や精製方法によってばらつきがあります。なるべく濁りが少なく透明色に近いものを選び、刺激臭の強い木酢液は避けましょう。
殺虫、抑制に ベニカXファインスプレー
『ベニカXファインスプレー』は、観葉植物に使える殺虫殺菌剤です。害虫に対して、即効性と持続性を発揮します。例えばアブラムシの場合、約1カ月間、効果が持続します。
病原菌の侵入を防いでくれるので、観葉植物の病気予防にもつながります。散布時は、マスクや手袋を着用するようにしましょう。風向きを考え、人やペットにかからないように注意してください。
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殺虫効果長持ち カイガラムシエアゾール
『カイガラムシエアゾール』は、その名の通りカイガラムシに対して効果を発揮します。成分が枝に浸透してから約1カ月間、殺虫効果が続くので、散布後に発生した場合でも退治してくれるのがうれしいポイントです。
ジェット噴射なので、身長の高い観葉植物でも全体に殺虫成分が届きます。また、冬場の越冬成虫にも効果があるのです。
ただし1カ所に連続して噴射すると、観葉植物に悪影響を与えてしまいます。集中的な噴射は避け、全体的にかけるようにしましょう。ベニカXファインスプレー同様、散布時はマスクや手袋を着用してください。取り扱いには十分な注意が必要です。
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虫が湧かない土はある?
観葉植物に使う『土』によっても、虫を予防することは可能です。反対に、土が虫の発生源となってしまうことがあります。